e総力で観光立国を前進
- 2015.11.19
- 情勢/社会
公明新聞:2015年11月19日(木)付
党推進本部が初会合 民泊トラブルの調査要請
近く政府に政策提言も
公明党の観光立国推進本部(本部長=赤羽一嘉衆院議員)は18日、衆院第2議員会館で初会合を開き、日本の観光をめぐる現状と課題などについて、観光庁と国土交通省から話を聞いた。
赤羽本部長は、現在、地方創生が大きな政治テーマとなっていることに触れ、「地方経済の活性化を支える大きな柱が観光だ」と指摘。対策本部として観光政策の諸課題を検討し、前へ進めたいと述べた。
推進本部顧問の太田昭宏全国議員団会議議長は、訪日外国人旅行者が急増する中、通信環境の整備など課題は数多いとした上で「さまざまな意見を迅速に受けて、できることから直ちに行いたい。現場の声を形にするため、全国の議員や観光庁と連携をとって前進させていく」と強調した。
席上、観光庁の田村明比古長官は、訪日外国人数について「年間1900万人台半ばに達する見通しだ」と述べ、「旅行消費額も9月までに2兆5967億円に上り、昨年の消費額を超えた」と説明。
一方で、日本人の国内旅行者数・消費額とも減少傾向にあるとして、「外国人旅行者を獲得しつつ、日本人の国内旅行者も伸ばさなければならない」と指摘した。
民間住宅を宿泊施設に活用する「民泊」について田村長官は、米国企業が空き室を短期で貸したい人と、旅行者をインターネットで仲介する民泊ビジネスを各国で展開していることを紹介。日本でも約1万8000の物件が登録されていることを伝えたのに対し、党側は国内外で起きたトラブルの実態調査を求めた。
また、大阪府で民泊に関する条例が成立し、今後も各地で条例制定をめざす動きが広がる可能性もあることから、太田議長は「民泊は消防、衛生、近隣との関係が課題だ。公明党議員が地元で問題点を把握し、(対応を)間違えないよう呼び掛けたい」と述べた。
推進本部は今後も関係者との意見交換などを重ね、近く政府に対し観光政策に関する申し入れを行う方針を確認した。