e軽減税率 民意くみ取った結果
- 2015.12.18
- 政治/国会
公明新聞:2015年12月18日(金)付
米利上げ 政府は影響注視し対応を
記者会見で山口代表
公明党の山口那津男代表は17日午前、東京都新宿区の党本部で記者会見し、16日に自民、公明両党が決定した与党税制大綱で2017年4月の消費税率10%への引き上げと同時に、酒、外食を除く食料品全般などに軽減税率の導入が決まったことなどについて、大要次のような見解を述べた。
【軽減税率の導入】
一、昨年の総選挙で与党の公約として掲げ、自民党、公明党それぞれの公約でも国民に導入をめざすと示した。与党がまとめた結果を安倍晋三首相は「民意をくみ取った最善の結果」と評価しており、私も同じ思いだ。財源も含めた課題は、与党として、しっかり責任を果たしていきたい。
一、(出版物を軽減対象とするか協議継続となったことについて)国民の「知る権利」に対応する社会制度として、新聞などは「民主主義の基本的インフラ」であり、軽減税率の対象にすべきだと発言してきた。出版物もそうした情報を提供する道具だが、有害図書を対象にする必要はないとの意見もあり、今後、協議を進めてもらいたい。
【低所得高齢者向け臨時給付金】
一、(15年度補正予算案に盛り込まれる1人当たり3万円の給付金について)消費税率8%への引き上げに伴う支援策の一環だ。年金生活者は、アベノミクスによる賃上げ効果が直ちに及ばない。円安で生活物資が値上がりしており、経済状況の変化を考慮して支援の手を差し伸べることは必要で妥当だと考えている。
【米連邦準備制度理事会(FRB)のゼロ金利解除】
一、(日本政府に求める対応について)日本と米国の関係だけでなく、中国やASEAN諸国など日本と関係の深い国々に影響も出てくる。それらをよく注視しながら、経済好循環の流れを損なわないように対応すべきだ。
【夫婦同姓の合憲判決】
一、最高裁の判断は基本的に尊重したい。しかし、夫婦別姓を認めない現行法制の下で、どちらかと言えば女性の選択の権利が実質的に狭められているという認識を反映した少数意見の方が、時代の流れを代表しているという見方もできるのではないか。積極的合憲というよりも、違憲にできないが立法府として議論を深めてもらいたいという期待を示したものと受け止めるべきだ。
一、(公明党の対応について)選択的夫婦別姓は法制審議会で出された方向性でもあったことを尊重して、立法に反映するとの議論が大勢だ。今後、国会で議論が一層深められるよう努力したい。
【今年1年の総括】
一、連立政権で取り組んできた重要課題が一歩一歩、前進した。平和安全法制は2年越しの議論で成立し、軽減税率の導入が決まった。中国や韓国との関係も、はっきりと改善に向かっている。(今年を漢字一文字で表すと)「進」や「前」という表現になると思う。