e両院議員総会での党幹部あいさつ(要旨)

  • 2016.01.05
  • 政治/国会

公明新聞:2016年1月5日(火)付



成長の果実、国民に浸透を 日本外交 存在感発揮する年に



山口代表


第190通常国会がスタートする。今国会は夏に参院選を控え、タイト(窮屈)な日程の中、盛りだくさんの内容だと思うが、衆参両院の議員が一致結束して乗り越え、蓄えた力で党勢拡大に成果を出したい。


今年は申年だ。申年の歴史のうち代表的な出来事に関して述べたい。


一つは1872年の富岡製糸場の操業開始だ。殖産興業の象徴として操業を開始して以来、日本は近代化の道をたどり、経済大国の地位を確立した。


また、1896年にはアテネで近代五輪の第1回大会が開かれた。2020年東京五輪・パラリンピックは日本経済を当面、けん引する役割をTPP(環太平洋連携協定)とともに担うだろう。


五輪の冬季大会が18年に韓国・平昌で、22年に中国・北京で開かれる。東アジアで連続開催となる五輪・パラリンピックを生かし、(日中韓の)協力の絆にしていきたい。


もう一つは、1956年の国際連合の加盟である。くしくも戦前に日本が国際連盟に加入したのは1920年の申年だった。その後、日本は国際連盟を脱退して国際的に孤立し、破局に至った。戦後は、それを教訓に平和国家としての道をひたすらに歩んできた。今年は、国連安全保障理事会の非常任理事国として最多の11回目の任務が始まった。


併せて、日中韓の首脳会談の議長国になり、G7伊勢志摩サミットも開催する。外交面で日本が主導権、存在感を発揮する年にしたい。しかし、外交・安全保障をめぐる課題は、次々と新たな試練にさらされる。イランとサウジアラビアの国交断絶という事態を適切に収束させるには、国際社会の協調と連携が必要である。


夏の参院選は、初めて18歳選挙権の下で行われる。公明党は個性あふれる候補者を立てる。結束して勝利をめざしていく。


一方、衆院では選挙制度をめぐり、今月にも有識者会議の報告が出される。われわれは、それを軸として尊重する立場だが、選挙制度は、定数(削減)の議論も含めて合意をつくり出すことが重要だ。公明党がその役割を果たさなくてはならない。


デフレ脱却をめざした自公政権が経済成長とその果実を国民に隅々まで浸透させ、少子高齢化に本格的に取り組む政権として、未来への礎を築く役割の先頭に公明党が立っていこうではないか。


「人間の復興」成し遂げる 参院選 与党勝利で政策を前へ


井上幹事長


通常国会では、まず2015年度補正予算案の早期成立を期したい。続いて16年度予算案と税制改正関連法案などを今年度内のできるだけ早期に成立させたい。


3月11日で東日本大震災から丸5年を迎える。昨年は復興公営住宅の完成や、新しい街づくり、道路など公共インフラの整備といった復興の進展を実感させることが相次いだ。福島でも、避難者の帰還が始まっている。


いまだ18万2000人が避難生活を余儀なくされている。被災者の中には、復興から取り残されるのではないかという不安を持つ人もいる。


引き続き被災者に寄り添いながら、住宅や生活の再建、そして何よりも心の復興、人間の復興を成し遂げられるよう、地方議員とも連携を取り、公明党のネットワークの力を生かして復興を前に進めたい。


復興は風化と風評被害という「二つの風」との闘いだが、「復興・創生期間」に入るに当たり、私自身も年頭より心の中の風化と闘わなければならないと、決意を新たにしている。


今年は参院選の年だ。参院選の最大のテーマは「継続と安定」だと思っている。自公連立政権が再スタートしてから3年になる。経済再生は着実に成果を挙げつつあるし、地方創生もようやく緒に就いた。また、社会保障と税の一体改革や、外交・安全保障の課題など、安定した現政権の下で進めてきた政治を後戻りさせてはいけない。


特に日本は人口減少社会に入る。国際情勢も大きく変わる中で、乗り越えなければならない大きな課題もある。それを乗り越えるためには、政治・政権の安定が極めて重要だ。


厳しい参院選になるが、かつてない7選挙区に候補者を擁立する戦いに臨む。すでに比例区で公認した6人も含め13人以上の当選をめざす。


党の揺るぎない基盤を築くことは当然だが、やはり日本の政治の安定のため、また人口減社会という極めて困難な状況を乗り越えるため、自公両党でしっかりと過半数を確保することが一番問われているのではないか。山口代表の下に結束し、成果を挙げる国会にしよう。

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