eコラム「北斗七星」

  • 2016.01.22
  • 情勢/社会

公明新聞:2016年1月22日(金)付



振り込め詐欺などでお金をだまし取る手法が、現金だけではなくプリペイド式の電子マネーにまで広がってきた。2014年後半から増え始め、15年前半では前年の28倍にもなっているという◆電子マネーは、ギフト券のようにコンビニや量販店で販売され流通。インターネットを通じての通販やゲームなどの支払いに利用されている。電子マネーの裏面にあるID番号を入力すれば、支払われる◆つまりは、その番号をだまし取ることが、電子マネーのお金をだまし取ることに。現金であれば、さまざまな記録や痕跡が残る。しかし、この場合には番号さえあれば使えることが、悪用される原因になっている◆被害者の多くは、有料サイトの精算のためにと不当に高い金額を要求され、電子マネーの購入と番号の送付を求められている。中には中学生が十数万円、40代の女性が2500万円だまし取られた例も。変だなと思ったら、迷わずに消費者ホットライン188や警察に相談を◆被害を事前に防ぐことができた阻止率は14年には46%にも及ぶ。阻止率が6割を超え、全国トップクラスの群馬県では、警察が専従捜査員を増やしたのをはじめ、金融機関、宅配業者やコンビニなどと連携を強めてきた。積み重ねがあってこその実績だ。犯罪を防ぐのに近道はない。(繁)

月別アーカイブ

iこのページの先頭へ