e帰還者の生活再建早く
- 2016.01.22
- 政治/国会
公明新聞:2016年1月22日(金)付
災害時の民間船活用も
福島復興へ支援訴え
参院決算委で横山氏
21日の参院決算委員会で公明党の横山信一氏は、東京電力福島第1原発事故の被災地域について、住民帰還後の生活再建支援を強化するよう訴えた。
横山氏は、全村避難中の福島県飯舘村の住民が暮らす福島市内の仮設住宅を訪ねたことに言及。同村が来年春を帰還目標と定めるものの、帰村後の生活に不安を抱く声があるとして「住民の生活再建をどのように考えているのか」とただした。安倍晋三首相は「被災地の方々の気持ちを大切にし、なりわいや生活、心のケアなどについてきめ細かく支援する」と答えた。
また横山氏は、民間船舶を活用した災害時の人員・物資輸送について、今後の活用の進め方を尋ねた。石井啓一国土交通相(公明党)は、災害時に活用できる民間船舶を選び出すシステムを今年度から運用していると報告。その上で同システムにより「平時から地方自治体向けに情報提供し、船舶活用の検討を支援する」と答弁した。併せて「災害発生時も、船舶の情報提供や手配の協力を通じて自治体を支援する」と述べた。
一方、運動施設や温泉施設を備え、交通費、利用料金が医療費控除の対象になる「温泉利用型健康増進施設」について横山氏は、アトピー性皮膚炎に効果があるが、遠方で交通費が掛かる豊富温泉(北海道)などの温泉地が、同施設の認定を望んでいると指摘した。
塩崎恭久厚生労働相は、「運動施設と温泉施設が同一施設内にない場合でも、両者が連携できていれば認定できるよう要件の緩和を検討している。年度内を目途に大臣告示を改正する」と表明した。
さらに横山氏は、農林水産物の輸出促進に向け、家畜の伝染病発生時に畜産物輸出が全面禁止とならないための対策や、訪日外国人が土産物として農畜産物を持ち帰る際の円滑な検疫手続きを促した。輸入に関しては、貝類の疾病など水産防疫体制の強化について説明を求めた。森山裕農水相は「2月までに防疫対象疾病を見直す」と答えた。
このほか横山氏は、てんかんについて「正しい理解の普及を」と強調した。