e税制・予算委 公明の主張が反映 妊娠・出産支援
- 2016.01.25
- 情勢/社会
公明新聞：2016年1月23日（土）付
不妊治療の助成拡充
初回を30万円に倍増 男性の手術で上乗せも
不妊で悩む夫婦を支援するため、厚生労働省は20日の2015年度補正予算成立を受け、不妊治療の助成内容を拡充した。初回治療の助成額を現行の最大15万円から同30万円に倍増し、男性の治療が必要な場合は最大15万円を上乗せする。これにより、助成額は最大45万円となる。16年度予算案に盛り込まれた施策を前倒しするもので、公明党が推進してきた。
この制度では、初めて助成を受ける際の妻の治療開始年齢が40歳未満なら、43歳まで通算6回（40歳以上は3回）を上限に、体外受精や顕微授精で1回当たり最大15万円が助成される（夫婦合算で730万円の所得制限あり）。
今回の拡充では、出産に至る割合が高い初回治療の助成額を倍増。併せて、不妊の原因が男性にある場合には、精子回収を目的とする手術療法への助成も新たに行う。
厚生労働省によると、体外受精の費用は1回当たり30万～40万円。精子回収の主流である手術療法「TESE」は1回当たり30万～50万円掛かる。両方を行えば最大90万円になるが、拡充により体外受精のほぼ全額、男性の治療も含めると治療費の約50％がカバーされる。
日本版ネウボラ 251市町村でワンストップの相談拠点
16年度予算案では、妊娠から出産、産後に至るまで切れ目なくワンストップ（1カ所）で総合的な相談支援を行う「子育て世代包括支援センター」（日本版ネウボラ）の設置拡大も進められる。これは、公明党が国会質問や厚労相への要望で強く訴えていたもの。
同センターは、15年度は150市町村で実施される見込みだが、16年度はこれを251市町村（423カ所）まで拡大する。地域の実情に応じて産後ケア事業なども実施する。政府は、おおむね20年度末までに同センターを全国展開し、どの地域でも利用できるようにする方針。
