e身内からも批判相次ぐ民主党の「自虐ポスター」
- 2016.02.01
- 情勢/社会
公明新聞:2016年1月30日(土)付
民主党は27日、夏の参院選に向けて3種類の新たなポスターを発表した。キャッチコピーの一つ「民主党は嫌いだけど、民主主義は守りたい」は、「自虐ポスター」として話題にはなったものの、身内からは批判や苦情の声が相次いだ。
28日の同党参院議員総会では「恥ずかしくて参院選を戦えない」と厳しい意見が飛び、別のポスターに使われた岡田克也代表の写真にも「視線が泳いでいるようで、党の迷走を表している」と批判が向けられた。不評ぶりは、ツイッター上でも明らかで、同党の参院議員が「情けないキャッチ(コピー)」と酷評。落選して再起を期す元議員は「これは一体、誰に向けたものなのか」と憤った。
寺田学広報委員長は「自信があるからこそ大胆なポスターを外に出せる」と発表会見で豪語したが、マスコミからは「党勢低迷にもがく、苦しい思いの表れとも言えそうだ」(28日付「読売」)などと受け止められている。
民主党が「自虐ネタ」を採用したのは今回が初めてではない。昨年、今夏の参院選などを見据えた人材を募るためのポスターにも「休みはなくなる。......当選の保証なし。しかも民主党だ」と書かれていた。意表を突けば注目されるとの思惑なのだろうが、自虐が売りというのでは、政策で勝負できない野党第1党の窮状が透けて見えてしまう。
自虐ポスターにはキャッチコピーとともに、自信のなさそうな小さな活字で「すぐに信じなくてもいい。野党として、止める役割をやらせてください」との"お願い"もセットで記されている。果たして、こんな空しい訴えが国民の元に届くと思っているのだろうか。(坊)