e成長と分配の好循環へ
- 2016.02.01
- 情勢/社会
公明新聞:2016年2月1日(月)付
「同一賃金」実現に向け議論加速
NHK番組で石田政調会長
公明党の石田祝稔政務調査会長は31日午前、NHK番組「日曜討論」に与野党の政策責任者らと共に出演し、「政治とカネ」をめぐる問題や、今後の経済・雇用政策などについて、大要、次のような見解を述べた。
甘利氏 不明な点の説明さらに
一、(自民党の甘利明氏の経済再生相辞任について)辞任は政治家としての判断であり受け止めるが、辞任で終わりではない。(政治資金収支報告書への一部金額の未記載など)事務所の問題については、国民から見ても分からないところがある。しっかりと説明責任を果たすことが大事だ。
一、(企業・団体献金のあり方について)各党で議論すべきだが、現実にあるものをなくすのであればどうするのか、しっかり議論すべきだ。
一、(今後の政策への影響について)TPP(環太平洋連携協定)は農林水産業に大きな影響があり、注視してきた。2月4日にニュージーランドで署名式がある。甘利氏が(個人的に)進めていたこともあると思うが、(TPPは)条約であり、(今後)関連法案も提出する。甘利氏と(米国の)フロマン通商代表しか知らないことがあったとしても、後で影響が出ることはない。条約に署名したら、それに沿って議論する。
一、(同一労働・同一賃金の実現について)安倍晋三首相が施政方針演説で踏み込んだ。春に(政府が)まとめる1億総活躍プランの中で、しっかり議論するという。わが党も推進本部を設置しているが、同一労働・同一賃金の実現をどう進めていくのかが大事だ。
一、安倍首相は同一労働・同一賃金の後に均衡待遇の実現だとも言っている。具体的にはそれに向けて(政府の)国民会議で議論していくということだと思うので、われわれも議論していく。
一、(格差是正に向けた累進課税の強化について)今年は所得課税を見直すことになっている。税は所得と資産と消費にかけていく。消費税率は来年(4月)から10%にするが、(2015年から)相続税の基礎控除についても「5000万円」の部分を「3000万円」に下げた。配当課税は、10%から当初の20%に戻した。20%で良いのかという議論も当然出てくるので、税制改正でしっかり取り組む。中間層を厚くすることは必要だ。
一、(アベノミクスの継続について)民主党から政権交代して、さまざまな(経済)指標が良くなったのは間違いない。施政方針演説で首相は「成長と分配」(の好循環)を強調し、同一労働・同一賃金(の実現)にも踏み込んだ。そうした全体を踏まえて、政策をさらにバージョンアップ(向上)していくことが大事だ。