e暮らし向上 対話のポイント
- 2016.02.08
- 情勢/社会
公明新聞:2016年2月8日(月)付
2016年度予算案
国会で審議中の2016年度予算案には、子育て支援や介護サービス、若者対策など公明党の主張が随所に反映されています。その一部を対話のポイントとして紹介します。
保育枠を拡大
待機児童ゼロをめざし、保育の入所枠の拡大目標を大幅に増やします。当初、2017年度末までにプラス40万人分が目標でしたが、中小企業が保育所を設けるための整備費を補助するなどして、目標を50万人に拡大します。
児童扶養手当の拡充
児童扶養手当(第1子の支給額は、所得に応じ月額9910円~4万2000円)の、第2子への支給額が現行の月額5000円から1万円へ、第3子以降の支給額が現行の月額1人当たり3000円から6000円へ、それぞれ倍増します。
幼児教育無償化を推進
年収360万円未満の場合、1人目の子どもの就学状況によって、2人目以降の保育料(保育所や幼稚園)の支援が制限されていましたが、この制限が撤廃され、2人目の子どもの保育料は半額、3人目以降の子どもの保育料は無償になります。
無利子奨学金の拡大
大学生などに向けた無利子奨学金枠を1万4000人分拡大して47万4000人分に。授業料の減免枠も5000人分増やします。卒業後の所得に応じて返還額が変わる「所得連動返還型奨学金制度」の導入も検討されています。
不妊治療の補助拡大
少子化対策として、15年度補正予算で16年度予算案を前倒しする形で初回治療の助成額を最大15万円から同30万円に倍増、男性の治療が必要な場合は最大15万円を上乗せしました。16年度予算案では158億円を盛り込んでいます。
介護離職ゼロ対策
介護施設・在宅サービスを整備し、20年代初頭までに約50万人分以上の受け皿を確保。また、賃金制度の整備、介護職員への幼児預かりサービス拡充など介護人材の確保、育成策も推進。介護休業給付を育児休業給付と同水準に引き上げます。
正社員雇用の拡大
非正規社員の正社員化や賃上げなど待遇改善に取り組む事業主を支援する「キャリアアップ助成金」予算を、15年度当初予算の221億円から410億円に大幅アップ。また、既卒者や中退者を採用した事業主を支援。雇用保険料は引き下げます。
農業後継者を育成
平均で66歳を超える農業従事者の若返りへ、農業に就く若者に給付金を出す就農支援事業に193億円を盛り込みました。魅力的で効率的な農業へ、農地の大区画化や農地集約のための事業費を拡大。農業経営の法人化も後押しします。
豪雨災害対策の推進
集中豪雨などにより水害や土砂災害など甚大な被害が発生する恐れのある地域の防災・減災対策事業を拡大。また、近年、災害が多発している地域の再発防止へ、昨年の豪雨で堤防が決壊した鬼怒川など河川の改修を行います。
総合的な認知症対策
発症のメカニズム解明や治療法の確立など、認知症の早期発見、予防につながる研究を推進。認知症疾患センターの増設、若年性認知症支援コーディネーター設置など、認知症患者にやさしい地域づくりへの施策を総合的に推進していきます。