eコラム「北斗七星」
- 2016.03.07
- 情勢/社会
公明新聞:2016年3月5日(土)付
メニューが二つのカレー店。普通カレーが1000円、特製カレーが1500円。客の多くは1000円の普通カレーを注文するという。このカレー店で増収を図る方法はあるのだろうか◆メニューの選択肢を一つ増やすことである。1000円の普通カレー、1500円の特製カレー、そしてその上に3000円の高額な極上カレーを加えると、これまでに比べ客に1500円の特製カレーを安く感じさせることができるという。これを心理学の世界では「おとり効果」というそうだ◆一方、メニューを減らそうというところもある。民主党と維新の党だ。参院選での共倒れを防ぐため先月の26日に新党合意を確認し、今月末までの合流で合意した。が、肝心の党名すら自ら決められないでいるし、党の政策の議論も進んでいない◆第一、「維新の衆院議員21人のうち、松野氏や今井幹事長ら10人は民主党出身で、新味を欠く」(「読売」)のが実態で、松野代表らはかつて民主党の政策や労組依存体質を批判し飛び出していったメンバーではないか◆その松野代表自らが1日の初の「新党協議会」で「つかみ合うぐらいの議論をしてほしい。その代わり決まったら従ってほしい」と発言したという。真剣に議論しない方が良い。また出て行ってしまうかもしれないから。(流)