e社会で支える仕組み必要

  • 2016.03.07
  • 情勢/社会

公明新聞:2016年3月5日(土)付



認知症高齢者 PT設置し課題を検討
記者会見で井上幹事長



公明党の井上義久幹事長は4日午前、国会内で記者会見し、認知症高齢者が今後増えることに伴う諸課題に対して、「社会全体で支える仕組みづくりを本格的に検討する必要がある」との認識を示し、近く党政務調査会にプロジェクトチーム(PT)を設置する考えを表明した。

井上幹事長は、愛知県で認知症の高齢男性が徘徊中に列車にはねられ死亡した事故で、1日に最高裁が遺族に賠償責任はないとした判決を「在宅介護の現状に即した、極めて妥当な判決だ」と評価した。

その上で事故を未然に防ぐため、個人や家族任せではなく、地域全体で認知症高齢者を支える取り組みを推進する必要性を指摘。また、「被害を受けた側をどう救うのかという課題が残る」と述べ、賠償などの問題には「公的な基金や救済の仕組みを考える必要があるのかどうか。実態に即して検討したい」と強調した。

衆院選挙制度改革については、各党から見解を聴取した大島理森衆院議長が3月中に方向性を示す意向であることに触れ、「議長がどういう形で進めるかを見守りたい」と述べた。

憲法改正については、「衆参両院の憲法審査会での活発な議論を通じて、国民的なコンセンサス(合意)をつくれるかが一番大事だ。参院選の争点になるとか、影響するとかは考えていない」と指摘。憲法改正をめぐる各政党の姿勢の違いに関しては、「公明党は『加憲』の立場で、現行憲法を基本的に守った上で、新たな条項を加えていくのが基本的な考え方だ。(政党の)『改憲』か『護憲』かという振り分け方は必ずしも現実を示していない」と力説した。

安倍晋三首相が参院選を「自公対民共」の対決になると述べたことには、「今の野党の動きを見ると、実質、民主党と共産党が協力して与党に対抗する構造になりつつある」との認識を示した。

月別アーカイブ

iこのページの先頭へ