e公明提言 具体化めざす
- 2016.03.29
- 政治/国会
公明新聞:2016年3月29日(火)付
個人保証を求めぬ融資 普及へ指針周知せよ
待機児童対策で河野氏に首相
参院予算委員会は28日、「内政・外交の諸問題」をテーマに集中審議を行い、公明党の河野義博氏が待機児童対策などをただした。
河野氏は安倍晋三首相に対し、公明党が25日に申し入れた「待機児童の解消を求める緊急提言」への見解を求めた。安倍首相はコンシェルジュ(保育相談員)配置などの提案について「現に保育所などへの入園を待っている方々に効果が期待できる貴重な提言と受け止めている。実現可能なものから順次速やかに具体化し、強い実行力をもって実施する」と表明した。
また河野氏は、指定難病検討委員会が25日に再開されたことに触れ、子どもの難病も含めた対象疾病拡大の見通しを尋ねた。塩崎恭久厚生労働相は、子どもの難病も検討を行う予定だとして「2016年度中には検討結果を示せるように検討を進めたい」と述べた。
続いて河野氏は、経営者の個人財産によって返済を保証する「個人保証」がなくても中小企業が融資を受けられるようにするためのガイドライン(指針)に言及。14年に導入された指針の内容を評価する一方、「活用実績が伸び悩んでいる」として対策を迫った。安倍首相は普及促進へ指針の周知を進めると答えた。
さらに、NPO法人や社会福祉法人が規格外などの食品の寄付を受け、生活困窮者らに無償提供する「フードバンク事業」に関して河野氏は、まだ食べられるのに捨てられる「食品ロス」(年間642万トン)のうち、0.07%しか同事業に活用されていないとして「行政の後押しが必要」と主張。善意で提供した食品による事故の免責や保険制度など、海外の例を挙げながら政府の取り組みを促した。森山裕農林水産相は「外国の法律などを研究し、食品ロスを少なくする努力を続けたい」と応じた。