e小中学校にも看護師配置

  • 2016.04.04
  • 情勢/社会
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公明新聞:2016年4月4日(月)付



「医療的ケア」に対応へ
たんの吸引、経管栄養など
障害者差別解消法の今月施行踏まえ



今月1日に施行された障害者差別解消法を踏まえ、文部科学省はこれまで特別支援学校を対象としていた看護師の配置補助について、新たに公立の小中学校を加えた。近年、医療技術の進歩や在宅医療の普及を背景に、公立の小中学校では日常的にたんの吸引や経管栄養などの「医療的ケア」が必要な子どもが増えている。こうしたニーズに応えるものだ。

文科省は2016年度予算に看護師配置事業として7億円を計上。昨年度は約330人の予算措置だったが、16年度は3倍を超える1000人分の予算を確保。国は地方自治体に対して3分の1を補助する。

学校に配置される看護師は、たんの吸引や経管栄養などの医療行為を実施する。このほか、医療的ケアが必要な児童に携わる教員への指導や、保護者の相談対応、主治医との連携などを行う。

公立の小中学校における医療的ケアが必要な児童・生徒数は14年度現在、976人で、13年度に比べ163人増加し、医療的ケアが必要な児童・生徒の地元学校への就学希望数は高まる傾向にある。こうした状況を受け、独自に看護師配置事業を行う地方自治体も出ている。

また、特別支援学校における医療的ケアが必要な児童・生徒数は、06年度の5901人から、14年度には7774人に増え、ここでも医療的ケアを行う教育環境の充実が求められている。

公明党はこれまで医療的ケアが必要な児童・生徒への支援体制の構築を推進。07年12月の参院厚生労働委員会で公明党の山本博司氏は、特別支援学校に通う子どもの中には、学校に看護師が配置されていないために登校できないケースがある現状を指摘し、教育機関への看護師の配置を要望。特別支援学校に配置された看護師は707人(06年度)だったのに対し、14年度には2倍を超える1450人に増加した。その後も公明党は、関係団体などとの意見交換を重ね、障害者差別解消法の成立を一貫して主導。公立の小中学校における医療的ケア体制の整備にも取り組んできた。

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