e中小の海外展開後押し

  • 2016.04.06
  • 情勢/社会

公明新聞:2016年4月6日(水)付



取引条件の改善へ ガイドライン拡充も必要
記者会見で山口代表



公明党の山口那津男代表は5日午前、国会内で記者会見し、自動車、電機など製造業の労働組合でつくる金属労協がまとめた今年の春闘の回答状況で、中小企業のベースアップの平均額が大手を上回ったことを歓迎するとともに、「ほかの産業分野にも中小企業のベースアップ、賃金上昇の流れが広がることを期待したい」と強調した。

その上で、中小企業の賃上げ率が高い傾向は、非正規労働者の賃上げ率が正規労働者よりも高い現状と併せ、「全体として(賃金)格差の縮小につながる」と語った。

また、中小企業の賃上げをさらに促すため、大企業に対し、下請け中小企業の取引条件の改善などを盛り込んだ政労使合意の内容を周知徹底する必要性を指摘。国が策定した適正取引のためのガイドライン(指針)の順守と改善、拡充も求められると訴え、「与党としても政府と協力しながら、賃上げの拡大に努力していく」と力説した。

関連法案が審議入りした環太平洋連携協定(TPP)については、「開かれた交易、通商の基本的なルールとして、これからの国際社会のモデルになるものだ。スムーズに実行されることで、世界経済の成長にもつながる」と期待感を示した。

一方で、国内の農林水産業を中心に影響を懸念する声に関しては、「負の結果に結び付かないよう、国内対策を取らなければならない。政府として関連法や予算措置で対応している」と指摘。その上で政府に対し、懸念解消へ国会審議を通して丁寧に説明するよう求めた。

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