e総活躍、成長の展望示す
- 2016.04.13
- 情勢/社会
公明新聞:2016年4月13日(水)付
好循環、「分配政策」で推進
広島のG7外相会合を評価
米大統領の訪問も期待
山口代表が都内で講演
公明党の山口那津男代表は12日午後、都内で開かれた九州の企業や自治体の在京責任者でつくる「二水会」(西日本新聞社主宰)の会合で講演し、1億総活躍社会に向けた取り組みや、減速懸念が高まる世界経済への対応策について、「年度後半以後の経済への取り組みの展望を示す必要がある。できれば参院選の前に与党でまとめ、政府に要望したい」と表明した。
この中で山口代表は、自公政権の経済政策について、企業収益の増加や賃金引き上げなどにより、民主党政権時から国税で15兆円、地方税を含め21兆円も税収が増えた成果を強調した。
また、9日に内閣府が発表した「社会意識に関する世論調査」の結果で「満足している」「やや満足している」との回答が過去最高の計62%に達する一方、満足していない点として、家庭で子育てしにくいことなどが挙げられていると指摘。こうした点を踏まえ、税収増など成長の成果を分配する政策として、子育て支援策などを5月中にも政府が取りまとめる1億総活躍プランに盛り込む必要性を力説した。
世界経済への対応については、「どう持続的な力強い成長軌道に戻していくか世界全体のテーマだ」と述べ、主要7カ国(G7)や20カ国・地域(G20)が政策協調していく必要性を強調。今年開催されるG7会合の議長国・日本とG20会合の議長国・中国が「連携を取りながら、メッセージを世界に発信し、それぞれがリーダーシップを発揮して具体的な政策に取り組む必要がある」と語った。
一方、山口代表は、10、11日に広島市で開かれたG7外相会合で核保有国の米英仏の3カ国外相が被爆地・広島を訪問したことを「画期的な意義があった」と評価。同会合で採択された、核廃絶への決意を示した「広島宣言」で、世界の指導者の被爆地訪問を促したことに触れ、「オバマ米大統領も訪れて、その実相を認識し、自らが唱える『核兵器のない世界』へ共に歩もうという共有感をつくってほしい」と述べた。
同宣言に「広島、長崎の人々が原爆投下で非人間的な苦痛を経験した」と記されたことには、「核兵器の持つ非人道性を日本は訴えてきたが、非人道性との言葉を使わなかったものの、それに匹敵する認識が共有された」と力説。包括的核実験禁止条約(CTBT)を批准していない米国を含む全ての国に無条件の批准を求めたことも歓迎した。