e深刻さ増す震災関連死 熊本地震1週間

  • 2016.04.21
  • 情勢/社会
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公明新聞:2016年4月21日(木)付



避難長期化、9万人超



熊本県益城町で震度7を記録した地震から21日で1週間。県は20日、避難生活中に死亡した震災関連死などが11人に上ると発表した。自衛隊などは、大規模な土砂崩れが起きた同県南阿蘇村で行方不明者の捜索を続け、同日午前に男性1人を発見、死亡が確認された。地震による死者は震災関連死を含め計59人。村には依然、行方不明者がいる。

県によると、自治体別の関連死などの数は、熊本市7人、益城町2人、阿蘇市と御船町で各1人。自宅の倒壊を恐れて車で生活する人も多いことから、エコノミークラス症候群による死者も出ている。熊本市では、同症候群とみられる死者が3人に。51~88歳の女性で、いずれも自宅近くの駐車場で気分が悪くなり、搬送先で死亡した。益城町でも避難所の駐車場から搬送された1人に同症候群の疑いがあるという。

20日午後1時半現在で、県内の避難所に身を寄せる人は約9万2000人。知人宅など避難所以外の人も含めれば、さらに膨らむとみられる。震度1以上の地震が同日に計700回に達しており、家の倒壊を恐れて帰宅をためらう人も多い。

避難所には各地から支援物資が集まるようになり、ボランティアによる支援の輪も広がり始めた。

政府は同日の持ち回り閣議で、熊本地震の被災者支援で、2016年度予算に計上した予備費(3500億円)から23億4000万円を拠出することを決めた。今回が第1弾となる。

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