e被災企業の再建後押し 熊本

  • 2016.04.28
  • 情勢/社会

公明新聞:2016年4月28日(木)付



県信用保証協会 つなぎ資金や返済猶予
県 融資拡充し、特別相談会も



公明党の推進で、熊本地震で被害を受けた中小・零細企業の再建を後押しする取り組みが加速している。

県信用保証協会は22日から、建物の損壊や風評被害で何らかの影響を受けた企業を対象に、当面の資金繰りを支援する「震災支援短期資金」の運用を開始した。同資金は、国などの公的な融資制度が整うまでの「つなぎ資金」として、その企業の1カ月分の売り上げ高の貸し付けを保証する。6カ月以内に返済することが条件。

また応急対応として、信用保証制度を利用した既存の借入金についても、最長6カ月の返済猶予に応じている。県信用保証協会の担当者は、「まずは企業が金融機関に相談してほしい」と語る。

一方で県は27日、被災企業が有利な条件で資金を借りられる制度融資枠の予算に、新たに200億円の上積みを決定した。借入金の保証料は県が全額補助する。

また同日からは、県内各地で「ワンストップ特別相談会」も始めた。被災中小企業の資金繰りや事業所の復旧をはじめ経営全般の相談に、県や各地の商工会議所や商工会、熊本労働局などが応対する。県北、県央、県南の3地域ごとに毎週2回ほど開催する予定で、詳細は県のホームページなどで告知する。

公明が緊急要請

被災中小・零細企業の資金繰り支援については、党熊本県議団の城下広作団長(県議)が強力に推進した。きっかけは、城下団長が県内各地の避難所を訪れ、被災者の激励に当たる中で寄せられた中小事業者の声。「被災してたくさんの物を失った。会社の月末の支払いなどを考え出したら、夜も眠れない」との切実な訴えに、すぐさま県や信用保証協会に支援強化を緊急要請し、実現した。

【信用保証制度】中小企業などが銀行などの金融機関から資金を調達する際、各地の信用保証協会が保証人となり、融資を受けやすくする仕組み。中小企業などが借入金の返済が困難になった場合は、信用保証協会が支払いを肩代わりする。

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