e衆院選改革 与党案が衆院通過
- 2016.05.09
- 政治/国会
公明新聞:2016年4月29日(金)付
国重氏が討論 格差是正し安定性にも配慮
衆院は28日の本会議で、自民、公明の与党両党が提出した、「1票の格差」是正と定数10削減を柱とする衆院選挙制度改革関連法案を、与党と、おおさか維新の会などの賛成多数で可決し、参院に送付した。民進党案は否決された。
与党案は、有識者調査会の答申を踏まえ、格差を是正するため、2020年の大規模国勢調査に基づいて、人口比をより反映する新たな議席配分方法「アダムズ方式」を導入することを明記。同方式による配分は、制度の安定性を勘案し、10年に1度の大規模国勢調査で行う。
また、定数削減は15年の簡易国勢調査に基づき、「アダムズ方式」を先行実施した結果で削減対象を決める。
採決に先立つ討論で公明党の国重徹氏は、「立法府の責務として最高裁判決を重く受け止め、答申に沿った法改正を今国会で成立させなければならない」と主張。与党案について、「1票の格差」を違憲状態とした最高裁判決や、調査会答申を踏まえた上で、「投票価値の平等」と「制度の安定性」に十分配慮した法案だと強調した。
一方、10年の調査に基づき「アダムズ方式」を導入する民進党案は、4年後の20年調査で立て続けに区割りを見直すため、「制度の安定性を害し、有権者の混乱を招きかねない」などと指摘。区割りの基準となる人口に選挙権を持たない外国人も含めていることから、「投票価値の平等を確保する視点も弱い」と述べた。