e熊本城"復興のシンボル"に

  • 2016.05.09
  • 情勢/社会

公明新聞:2016年5月5日(木)付



被災県民の願いを受け公明、早期再建へ総力



熊本県民にとってのショックは計り知れない―。熊本の象徴であり、県民の精神的な支柱ともなってきた熊本城は、熊本地震によって国指定重要文化財の建造物13棟すべてが被害を受け、「武者返し」と呼ばれる曲線美を誇る石垣も至る所で崩落。4月16日の本震以降、城内は今も、二の丸広場など一部を除いて立ち入り禁止となっている。

熊本城総合事務所によると、重要文化財のうち、北十八間櫓をはじめ、東十八間櫓や五間櫓などが壊滅的な被害を受け、宇土櫓や田子櫓などの損傷も大きいという。

また、1960年に再建された天守閣は、しゃちほこや瓦が落ち、飯田丸五階櫓も石垣が崩壊。同事務所は、「調査段階で明言はできないが、被害の大きさを考えれば修復には、相当の費用と時間がかかる。関係省庁と連携しながら一日も早く元の姿に戻したい」と、長期的な修復作業を見据える。

一方、城造りの名手として知られる戦国武将・加藤清正が約400年前に手掛けた名城は、国内のみならず、急増する外国人観光客にとっても人気観光スポットの一つ。一般財団法人・熊本国際観光コンベンション協会の辻健吾事務局長は、「世界に誇る観光名所が目を覆いたくなるような被害を受けたことは、観光振興にとって大きな痛手」と衝撃を隠さない。

こうした中、公明党の地元県議や市議らと被災状況を調査してきた党熊本地震対策本部(本部長=井上義久幹事長)は4月28日、首相官邸で安倍晋三首相宛ての「熊本地震の被害に対する補正予算案の編成にあたっての緊急要請」を提出。この中で、中長期的課題への対応として熊本城など文化財の修復について、国の全面支援を求めた。さらに同29日には、石井啓一国土交通相(公明党)が熊本城を視察し、再建に向けた関係省庁との連絡会議の場を設ける考えを示した。

今後、どう復興していくのか全国が注視する熊本城。文化庁や文部科学省も調査に乗り出す中、同対策本部で本部長代理を務める江田康幸衆院議員(党熊本県本部代表)は「熊本城の再建を"復興のシンボル"として、熊本の誇りを取り戻したい」と県民の願いを代弁する。これからも公明党は、一日も早い熊本城の再建へ総力を挙げていく。

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