e経済成長 加速へ具体策

  • 2016.05.13
  • 情勢/経済
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公明新聞:2016年5月13日(金)付



公明、政府の戦略に提言
消費喚起、人材育成など強化
追加的な財政出動も視野に



公明党の石田祝稔政務調査会長らは12日、首相官邸で菅義偉官房長官と会い、経済成長の加速に向けた提言「成長戦略2016 重点項目」を申し入れた。この中には、個人消費の喚起、人材育成や教育の充実、科学技術イノベーションの促進などに向けた47項目の具体策を盛り込んだ。席上、石田政調会長は、政府が近く改訂する「日本再興戦略」に反映させるよう要請。菅官房長官は「政府もほぼ同じ(方向性)だ」として、連携して取り組みを進める考えを示した。

提言では、足元の日本経済について「経済再生・デフレ脱却に向けた基調にはある」としながら、企業収益が賃金や設備投資に波及する動きの遅れを指摘。生産性向上や賃金上昇、働き方・休み方改革などを通じて「可処分所得を引き上げ、国内消費を喚起し、内需の底上げにつなげる好循環を生み出していく必要がある」と強調し、世界経済の不透明感への対応と経済成長の加速のため、「追加的な財政出動(補正予算)も視野に入れた総合的な対策を講ずるべき」とした。

その上で、個人消費を喚起するプレミアム付き商品券・旅行券や、国内観光需要を掘り起こす日本人向け鉄道フリーパスの発行などを提案。人材育成と教育の充実では、初等中等教育改革による基礎学力の向上やイノベーションを支える教育環境の整備などを掲げた。これに関連し、石田政調会長らは席上、「給付型」創設を含む奨学金拡充を訴えた。

科学技術分野では、すべてのものがインターネットにつながるIoTや人工知能、ビッグデータを活用した第4次産業革命に対応するため、研究開発を官民挙げて推進するよう求めた。

また、東北の復興・創生を通じた、なりわい再生や雇用創出の加速、熊本地震からの早期復旧・復興への機動的かつ柔軟な支援を要請。海外市場の獲得に向けては、中堅・中小企業が環太平洋連携協定(TPP)などを生かすための支援強化などを打ち出した。

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