e被災地の首長が語る

  • 2016.05.20
  • 情勢/解説

公明新聞:2016年5月20日(金)付



災害に負けない都市築く
熊本市 大西 一史 市長



2度にわたる最大震度7の地震と1500回を超える余震に、市民は今も悩まされています。避難所生活を続ける被災者も1カ月が経過し、疲労が極限に達しています。

市では、福祉的なケアが必要な人や要援護者も含め、避難者の負担を少しでも軽減するため、新たに22カ所の拠点避難所を設けました。エアコンや洗濯機、段ボールベッドを用意するなど環境改善に最優先で取り組んでいるところです。その上で、公営・市営住宅や、みなし仮設住宅、建設を急ぐ仮設住宅への移転で、避難者が一日も早く住まいを確保できるよう全力を挙げています。

被災者の生活再建に向け、市では罹災証明書の発行を急いでいますが、現地調査などを行う人手不足は深刻で、大きな課題となっています。現在も全国の自治体から応援を頂いていますが、専門的な職員も含め、早急なマンパワーの支援を政府に要望します。

かつてない被害を受けただけに、復旧・復興には、東日本大震災並みの特別な財政措置に関する法律の制定もお願いしたい。また、自治体の裁量で避難者や被災者に素早く支援できるような法体系の整備も必要だと思います。

今はまだ復旧の段階ですが、9月には復興に向けた基本計画を取りまとめる予定です。今回の地震で実感したことは、地域のつながりこそが災害時に最も力を発揮するということです。市民一人一人の力、地域で協力する力、行政の力を合わせ、元気で活力に満ち、災害に負けない都市を築く決意です。

公明党の皆さんからは、4月14日の地震直後に被災者支援に関する緊急要請を頂きました。その後も、被災者に寄り添う活動を続けていることに大変に感謝しています。国会議員をはじめ、全国の地方議員の皆さんも応援に駆け付けてくださり、心強い言葉も頂きました。

今後も公明党が持つ国と地方のネットワークを通じた熊本への力強い支援をお願いします。

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