eプレミアム商品券 効果あった!

  • 2016.05.23
  • 情勢/解説
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公明新聞:2016年5月22日(日)付



地域の消費を新たに拡大
売り上げ増加に貢献



購入額より1~3割お得に買い物ができるプレミアム(割増)付き商品券―。昨年は公明党の推進で大半の市区町村が発行し、地域の消費拡大を促す効果を発揮しました。現在、事業の成果が相次いで公表されています。例えば、全国の政令指定都市では、同商品券をきっかけに新たに生み出された消費額が、割増分の最大4.4倍に上りました【表参照】。公明党は、地域経済をさらに元気にするため、12日に政府に申し入れた成長戦略の提言の中で、同商品券を引き続き各地で発行できるよう提案しています。

公明推進で昨年実施 多くの市区町村で証明

プレミアム付き商品券は、公明党の提案で国の2014年度補正予算に計上された「地方創生のための交付金」を活用したもので、昨年3月以降、全国各地で発行されました。交付金はプレミアム付き商品券の割増分などに充てられ、内閣府によると、市区町村全体の98.5%に当たる1716市区町村に配分されました。

このうち、政令指定都市では、千葉、京都両市を除く18市が成果をすでに公表。いずれも、商品券購入者に対するアンケートの結果を基に、(1)普段の買い物が商品券で支払われた総額(2)商品券の入手がきっかけとなった商品・サービスの購入総額(商品券支払い分と現金による追加支払い分の合計)―を算出しました。

割増分が"呼び水"となって新たに消費が拡大した額(消費喚起額)に当たる(2)は、各市とも割増分を超えました。特に、熊本市での消費喚起額は割増分の4.4倍に上り、北九州市(3.9倍)、名古屋市(3.5倍)、札幌市(3.4倍)、福岡市(3.3倍)でも成果が顕著でした。

事業者を調査した市によれば、売り上げ増加に「効果があった」との回答は、神戸市で52.2%、横浜市で51%に上りました。神戸市では、商店街での販売促進イベントの開催などを支援する事業も行い、「商店街会員同士の連携・協力意識の向上につながった」との声も上がっています。

また、中小店舗のみで使える専用券を組み合わせて発売した市区町村も多く見られました。さいたま市では、前回10年に発行した際に利用額全体の16%にとどまっていた中小店舗での利用率が、今回は38%に伸び、「中小店へ誘導する効果があった」(清水勇人市長)と評価されています。

なお、内閣府では、今回の事業全体の成果を6月にも取りまとめる予定です。

「助かりました大賞」金

主婦から高い評価集める

プレミアム付き商品券をはじめ「地方創生のための交付金」を活用した事業は、サンケイリビング新聞社主催の「第22回助かりました大賞」(今年2月発表)で金賞に輝きました。

同大賞は、2014年9月から15年9月までの1年間に発売された新商品・サービスのうち、主婦が「助かった!」と思うものに投票し、金・銀・銅賞を決めました。

全国から集まった主婦の声は延べ10万614票に上り、同商品券に対しては「行ったことのない店に行ってみたり、欲しかったものを買ってみたりと気持ちがワクワクしました。家計的にも助かりました」「夫や子どもたちも買い物に興味を持ってくれて、家族で話題になり楽しかった」など喜びの声が寄せられました。

庶民の心をつかんだ政策

全国商店街振興組合連合会 坪井明治理事長

プレミアム付き商品券の発行は、公明党が山口那津男代表を先頭に、庶民目線に立って推し進めていただいた経済政策であり、ご尽力に大変感謝しています。

プレミアム付き商品券は、GDP(国内総生産)の約6割を占める個人消費を刺激し、経済活性化に大きな成果を出しました。

成功した理由の一つは割増分に税金が使われているものの、商品券の金額の大半は消費者負担であり、個人消費の押し上げに直接つながっている点です。もう一つは庶民の心をつかんだ政策であった、ということです。

私の地元・名古屋市では発売時期が真夏だったにもかかわらず、長蛇の列ができ、数時間で完売。その熱気は消費者の購買意欲に表れ、割増分の3.5倍の経済効果を生み出したという試算結果が出ています。

商店街を活性化させ、地域経済を元気にする成功事例を一過性に終わらせるのではなく、中長期的な視野に立って継続させ、景気の底上げにつなげていただきたいと期待しています。

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