e消費増税延期、首相が意向
- 2016.05.31
- 情勢/社会
公明新聞:2016年5月31日(火)付
党首会談で山口代表に 公明、党内で対応検討
安倍晋三首相(自民党総裁)と公明党の山口那津男代表は30日午後、首相官邸で会談した。席上、安倍首相は、2017年4月の消費税率10%への引き上げを19年10月まで2年半延期する意向を表明。これに対し山口代表は、「一存で結論を出せることではない。党内でよく相談したい。必要であれば、自民党とも相談したい」と述べた。
会談で安倍首相は、消費税率引き上げを延期する理由について、先の主要国(G7)首脳会議(伊勢志摩サミット)で、新たな危機を回避するため、全ての政策対応を行っていくという認識を共有したことなどを踏まえ説明した。
山口代表は、政府・与党が17年4月の引き上げに向けて「これまで国民に説明してきたことの大切さをしっかり受け止めてほしい」と指摘。また、引き上げを延期した場合でも、その間の社会保障制度の充実などに必要な財源をどう確保するかについて、「政府・与党で国民の期待に応えられるように努力すべきだ」と強調した。
会談後、山口代表は記者団に対し、税率引き上げの延期に「首相は、かなり強い意向を持っている」との認識を示した。
税率10%への引き上げと同時に導入する軽減税率については、「法律で(実施が)決まり、消費税制度の中に組み込まれたものなので、特に変えることはないだろう」と指摘し、「(首相も)その点は法律で決まっているという認識だと受け止めている」と述べた。