e経済再生の実感届ける

  • 2016.06.10
  • 情勢/社会
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公明新聞:2016年6月10日(金)付



参院選投票まで1カ月
「希望が、ゆきわたる国へ。」掲げ
公明、重点政策を発表
給付型奨学金を創設 同一賃金、無年金対策も



7月10日(日)の参院選投票日まで1カ月に迫った。公明党の山口那津男代表と石田祝稔政務調査会長は9日、東京都新宿区の党本部で記者会見し、参院選の重点政策を発表した。重点政策は(1)景気に力強さを。実感を「地方」「中小企業」「家計」へ(2)若者・女性が活躍できる希望社会へ(3)安心できる社会保障実現へ(4)熊本地震、東日本大震災からの復興へ(5)安定した平和と繁栄の対外関係(6)政治改革と行財政改革―の6本柱で構成。山口代表は、安定政権下で政策を実現し「国民の暮らしを守り、希望ある日本の未来を開いていく」と強調した。

記者会見で山口代表は、自公連立政権による経済政策(アベノミクス)に関して、雇用が改善し国・地方の税収も増えたことを挙げながら、「デフレ脱却の道を着実に前進している。しかし、まだ道半ば。これからが正念場だ」と強調。

その上で、重点政策で「希望が、ゆきわたる国へ。」と大きく掲げた背景として、アベノミクスの成果が届いていないところがある現状などを指摘し、「経済再生の実感を中小企業、地方、家計へと国の隅々までゆきわたらせ、『成長と分配の好循環』を進めていく」と力説した。

重点政策では、不透明感を増す世界経済を踏まえ、デフレ脱却と経済の好循環を確かなものにするため、消費税率10%への引き上げを延期し、2019年10月から実施すると明記。「軽減税率」制度も同時に円滑実施するとした。

成長戦略では、外国人旅行者のさらなる誘致策のほか、日本人の国内観光の活性化に向けて、高速道路料金の見直しや鉄道フリーパスの発行などを盛り込んだ。関連産業の活性化などによる「スポーツ立国・日本」の構築も打ち出した。

収入のアップに向けては、正社員の処遇を引き下げない形での同一労働同一賃金の実現を掲げた。また、公明党の提案で実現した「地方版政労使会議」を「地域働き方改革会議」として強化し、賃上げの拡大や働き方改革を進めるとした。子育て家庭の負担軽減策の拡充も盛り込んだ。

一方、若者・女性の活躍推進では、返済不要の給付型奨学金の創設や、若者政策担当大臣・部局の設置、被選挙権年齢の引き下げを提唱。待機児童の解消をめざし、保育の新たな受け皿拡大を進めるとした。

安心の社会保障の実現に向けては、保育、介護の福祉人材の処遇改善やキャリアアップ支援のほか、年金の受給資格期間を25年から10年に短縮する無年金者対策なども盛り込んだ。社会保障の充実については「赤字国債に頼ることなく、これまでの経済政策による果実を活用することを含め、財源を確保しつつ、可能な限り実現をめざす」とした。

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