e社会保障これが実現
- 2016.06.13
- 情勢/社会
公明新聞:2016年6月12日(日)付
通常国会の成果から
福祉といえば公明党。先の通常国会で公明党が推進し、実現した社会保障分野の主な実績を紹介します。
介護の充実
50万人分の受け皿確保へ。法改正で休業の取得促進
家族の介護を理由に職場を離れる「介護離職者」が年間約10万人に上る現状を踏まえ、公明党は「介護離職ゼロ」の実現へ介護の受け皿拡大を推進しました。施設・在宅サービスの整備を加速し、2020年代初頭までに50万人分以上の新たな受け皿を確保します。
介護と仕事の両立支援では、介護を要する状態となった家族1人に対し、最長93日の介護休業を一括でしか取れなかった仕組みを改め、最大3回まで分割して取れるよう法律を改正。介護対象家族1人につき年5日の介護休暇も、半日単位で取れるようにしました。いずれも来年1月から施行されます。
今年8月には、介護休業期間に支給される介護休業給付が、賃金の40%から67%に引き上げられます。
認知症対策
早期診断・対応のチーム拡大。「若年性」に支援も
2025年には65歳以上の約2割が認知症になると予測されており、早期診断・早期対応の取り組みが今後さらに重要となります。
このため今年度は、認知症に気付いた本人や家族などから相談を受け、医師や看護師らが自宅を訪ねてサービスを提供する「初期集中支援チーム」の実施箇所を316(15年度)から911へと拡大。地域における治療拠点「認知症疾患医療センター」は、366カ所(同)から433カ所まで増やします。
65歳未満で発症する若年性認知症については、医療・福祉・就労などの相談に対応し、関係機関の調整役を担う「若年性認知症支援コーディネーター」を各都道府県に配置するなどの取り組みを進めます。
ドクターヘリ
今年度、全国51機体制に。操縦士養成・確保も充実
公明党が推進してきた「ドクターヘリ」の予算が拡充し、今年度に新たに5機配備されます。配備が完了すれば、40道府県で運航され、51機体制となります(このほか、東京都は独自運航)。
ドクターヘリの出動件数は年々増加。2014年度は年間2万2643回に上り、1県当たり年平均で629回になります。東日本大震災や熊本地震など災害時でも活躍しています。
一方、出動回数が増えると、費用もかさみます。このため、公明党は運航費補助金の増額を要望。今年度から補助額が1拠点当たり3000万円増額しました。さらに、操縦士不足を解消するため、操縦士の養成・確保対策として、新たな訓練プログラムの策定なども行われます。
がん対策
検診を強化。緩和ケアが充実、就職支援も全国展開
がん検診の受診率をアップさせるため、郵送や電話などで個別に受診を勧める「コール・リコール」(個別受診勧奨・再勧奨)を強化し、これまでの乳がん、子宮頸がん、大腸がんに加え、新たに胃がん、肺がんを対象に追加しました。
対象年齢は子宮頸がんが20、25、30、35、40歳。その他が40、45、50、55、60歳です。対象年齢の人に対し、市区町村が受診の意向や受診希望日などのアンケートを実施。その結果を基に受診日の設定などが行われます。
このほか女性特有の乳がんと子宮頸がんについて、検診無料クーポンの配布も実施。さらに、地域の生活を支援する緩和ケアの体制整備や、全国のハローワークと拠点病院などが連携した就職支援が行われます。
日本版ネウボラ(子育て世代包括支援センター)
全国251市区町村まで拡大し、妊娠期から切れ目なく支援
高校生等奨学給付金
給付額が約6~7割増。低所得家庭の教育関係費負担を軽減
児童扶養手当
ひとり親家庭の"命綱"が大幅拡充。第2、第3子加算額が倍増
不妊治療費助成
初回の助成額が倍増の30万円に。男性治療は最大15万円上乗せ
保育の受け皿
待機児童解消へ2017年度までに50万人分増やす目標を達成します
無利子奨学金
大学生など対象の無利子枠が1.4万人分増えて47.4万人分に