e舛添都知事 21日辞職
- 2016.06.16
- 情勢/社会
公明新聞:2016年6月16日(木)付
政治資金問題で引責
都議会公明「不信任案提出が判断促す」
東京都の舛添要一知事は15日、政治資金流用をはじめとする公私混同問題の責任を取り、都議会の川井重勇議長に21日付の辞職願を提出した。都議会は15日の本会議で舛添氏の辞職に同意。これにより舛添氏の辞職が正式に決定した。
同意を受け、舛添氏は本会議で「任期の途中でこのような形となり、反省と心残りの念は尽きないが、全て自らの不徳の致すところだ」と改めて陳謝。「これ以上、都政の停滞を長引かせることは、私にとっても耐え難いことだ。私が身を引くことが一番だと考えるに至った」と述べた。
舛添氏の辞職に伴う都知事選の日程は「7月14日告示、同31日投開票」を軸に調整が進む見通し。与野党各党は候補者選びを急ぐ。
2020年東京五輪・パラリンピックの成功などを掲げ、14年2月にスタートした舛添都政は2年4カ月で終幕。現金受領問題で13年12月に引責辞任した猪瀬直樹氏と同様、2代連続で都知事が「政治とカネ」の問題で、任期途中の辞職に追い込まれた。
15日の本会議では、公明、自民両党など全会派が一致して提出した舛添氏への不信任決議案が可決される見通しだったが、都政の混乱を避けるため、その前に自ら身を引いた形だ。辞職願提出を受け、不信任案は取り下げられた。
都議会公明党の長橋桂一幹事長は15日夜、都議会第2回定例会の閉会に伴う談話の中で、舛添知事の辞職願が議会で同意されたことについて、「わが党は政治家の出処進退は自らが判断すべきと一貫して主張してきた」として、「辞職という決断を重く受け止める」と述べた。
また、舛添知事の一連の疑惑に関し、知事に対する都民の不信が一段と高まったことを踏まえ、「信頼回復はもはや不可能と判断した」と指摘。「都政に深刻な混乱をもたらした責任は重大であり、会派の総意として不信任決議案を提出した」と述べ、「この決断が辞職の判断を促した」と強調した。
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