eコラム「北斗七星」

  • 2016.06.20
  • 情勢/社会

公明新聞:2016年6月18日(土)付



近くにいるタクシーを呼ぶと、運転手のいない車両が到着。配車、ドアの開閉、支払いはスマートフォンで簡単に操作できる。こんな時代がそう遠からず、やってくるのだろう◆先日、いま話題の"無人タクシー"に乗る機会があった。実証実験中のため、運転席に人はいるが、確かにハンドルに手を掛けていない。曲がる所では、ハンドルが自動でクルクル回る。足でブレーキを踏むこともなし。スマホの指示通りに無事、目的地へ着いた◆このタクシー。国内では2020年の実用化をめざしている。世界では、35年までに約2100万台販売される見通しもある自動運転車。普及するまでの課題は少なくないが、経済活性化に寄与するだけでなく、交通弱者の人々にとって、これほど便利な乗り物はない◆公明党は参院選の重点政策で、モノとインターネットをつなぐ研究開発の推進を掲げている。情報化社会がもたらす恩恵を一部の人で占有せず、幅広く受けられるように。そのために、全力で後押しするとの発想である◆もちろん、人間が開発した技術が、コントロールできずに暴走しては論外。人工知能もしかり。次の時代を人が暮らしていくための新たな支え、と位置付けることが欠かせない。理念なきところ、待っているのは成り行き任せの迷走と決まっている。(広)

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