e扇動的な共産の本質露わ

  • 2016.06.30
  • 情勢/解説

公明新聞:2016年6月30日(木)付



「人殺す予算」 藤野氏が辞任



26日のNHK討論番組で、防衛費を「人を殺すための予算」と発言し、国民から強い批判を浴びた共産党の藤野保史氏が党政策委員長を辞任した。とんでもない発言だったのは言うまでもないが、参院選で共闘する民進党からも問題視する声が上がったことも踏まえ、共産党として「参院選への影響を最小限にとどめるため、事実上の更迭で早期の幕引きを図った」(29日付「毎日」)ようだ。

藤野氏は番組後にコメントを発表し発言を撤回したが、謝罪の言葉は見られなかった。28日夜の記者会見で、ようやく自衛隊などに謝罪し、「党の方針と異なる誤った発言」として引責辞任の意向を述べた。だが、藤野氏の26日の「撤回コメント」では「テレビでは限定を付けずに述べた」と取り消し理由を示し、翌27日に志位和夫委員長が口頭注意して「解決した」と記者団に語っていた。

つまり、何らかの限定さえ付けていれば「人を殺す予算」との発言は問題がなかったというのが同党の本音ではなかったのか。高まる批判に、やむを得ず更迭したとの印象は拭えない。

一連の騒動で浮き彫りになったのは、国民の生命と安全を守るための現実的な議論を「常軌を逸した扇動的発言」(28日付「産経」)で妨げ、国民を惑わそうとする共産党の体質だ。平和安全法制に「戦争法」とレッテルを貼り、日本が「殺し、殺される国」になると悪宣伝を繰り返す。今回の暴言も、同党の本質が露わになったものといえる。

共闘する民進党の岡田克也代表は29日に「野党共闘に影響があるとは考えていない」と路線を継続する考えを示したが、政策委員長が防衛費を「人を殺す予算」などと公然と言い放つ政党との共闘には当然、党内から疑問の声が強まっていくに違いない。(野)

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