e参院選 民共に政治は任せられない!
- 2016.07.04
- 情勢/解説
公明新聞:2016年7月3日(日)付
参院選も10日(日)の投票日まで、あと1週間。無責任な民進、共産両党を中心とする野党に日本の政治を任せるわけにはいきません。「野党共闘」「経済無策」「自衛隊」の観点から野党の問題点を取り上げます。
野党共闘
消費税などの基本政策の違いを棚上げした選挙目当ての連携。無責任極まりない"野合"そのものです
民進、共産各党などが改選1人区の候補を一本化し野党共闘に躍起になっています。しかし、民進、共産の両党の基本政策をめぐる考え方は、水と油のような違いがあります。
例えば、消費税率10%への引き上げについて、民進党は社会保障の安定財源として必要との立場ですが、共産党は「消費税にたよらない『別の道』がある」として食い違っています。
また、憲法改正をめぐっても、民進党は現政権下での改正に反対しつつも、改正自体は容認です。一方、共産党は、指一本触れさせない姿勢で、両党の主張は相容れません。
こうした政党の政治理念や政策を棚上げして連携する姿勢は、「選挙目当ての『野合』批判を免れない」(6月3日付「読売」)と厳しく指摘される通りです。民共など野党共闘の勢力は選挙後の政治に対して、全く無責任と言わざるを得ません。
経済無策
与党批判ばかりで、有効な対案がない民進、共産両党に日本経済のかじ取りを委ねれば、「混乱と停滞」を招きます
着実に成果を上げてきた自公連立政権の経済対策に対し、「失敗した」と批判を繰り返す民進党。しかし、「首相が誇示する『成果』を覆す材料を示せていない」(6月22日付「日経」)などと酷評され、"ためにする批判"に説得力は全くありません。
そもそも民進党は、これに代わる有効な経済対策を打ち出せていません。思い返せば、主要政策がことごとく看板倒れに終わったかつての民主党政権で、「見通しの甘さを国民に率直におわび申し上げたい」と謝罪したのは、岡田克也幹事長(現・民進党代表)でした。世界的な経済危機に対応できず、デフレ(物価下落が続く状態)からの脱却が遅れた苦い経験は二度とごめんです。
一方、共産党も経済無策ぶりは同じです。民進、共産両党に日本経済のかじ取りを委ねて、「混乱と停滞」を再び招いてはなりません。
自衛隊
共産党幹部が防衛費を「人を殺す予算」と発言し、引責辞任しました。国民の安全と生活を守ることはできません
国の防衛や災害救助を担う自衛隊に関し、共産党の「常軌を逸した扇動的発言」(6月28日付「産経」)が飛び出しました。同26日のテレビ番組で共産党の藤野保史政策委員長(当時)が、防衛費を「人を殺すための予算」と批判したのです。
出演した与野党議員が取り消しを求めましたが、藤野氏が撤回したのは番組終了後。共闘する民進党からも問題視する声が上がり、同28日に藤野氏は辞任に追い込まれました。
そもそも共産党は自衛隊を憲法違反と位置付けています。しかし、志位和夫委員長は「急迫不正の主権侵害や大規模災害が起こった時には働いていただく」という矛盾した見解を述べています。これこそ立憲主義に反した共産党の"ご都合主義"を象徴しています。
そんな共産党と民進党は選挙のためだけに共闘していますが、国民の安全と生活を守る現実的な議論ができるとは到底思えません。