e公明勝利で「希望」広げる

  • 2016.07.06
  • 情勢/解説

公明新聞:2016年7月6日(水)付



山口代表がBS番組で力説



10日投票の参院選がいよいよ終盤戦に入る中、公明党の山口那津男代表は4日夜、BSフジの報道番組「プライムニュース」に出演し、公明党が選挙戦で強く訴えている実績や、選挙後に公明党が連立政権で加速させていく政策課題、野党による与党批判の問題点などについて見解を述べた。山口代表の発言の要点をまとめた。


地方、中小企業、家計・個人へアベノミクスの成果を


選挙戦では「希望が、ゆきわたる国へ。」を訴えている。3年前の参院選では「安定は希望です」と訴え、衆参の"ねじれ"が解消されて政治が安定した。

(自公連立政権は経済再生へ)これまで努力をしてきたが、具体的なデータで良い数字が出てきた。雇用が拡大した。賃金が上がった。税収が増えた。しかし、まだ道半ばなので、ようやく見え始めた「希望」を地方や中小企業、個人や家計に広げていく。

さらに、アベノミクスの成果が行き届いていないところ、例えば年金受給者。そして特に、(保険料を)10年以上支払ったが25年には達しないから受給資格がないという、年金がもらえそうでもらえない無年金の人たちに、優先的に充てるべきだと首相に呼び掛けた。首相も重要な課題だから財源を見つけて努力すると答えた。できるところは可能な限りやるべきだ。

選挙戦では、7選挙区でまだ届いていないところもあるが、追い上げている実感はある。ぜひ勝ち抜きたい。選挙区で全勝し、比例区では6議席以上で、13議席以上を取りたい。


総活躍へ奨学金の充実、働き方改革をスピードアップ


「1億総活躍社会」の実現を政府・与党で着実に実行していく。アベノミクスの加速と連動しており、連立政権を安定させ、その下で進めたい。

特に優先したいのが奨学金の充実だ。有利子奨学金は所得の変動に応じて返済額を連動させるなど柔軟にしていく。無利子奨学金の枠も大幅に拡大する。返さなくていい給付型奨学金は、新たに創設しようと主張して閣議決定に盛り込んだ。

働き方改革として同一労働同一賃金は、まだ具体的な目安などがはっきりしていない。公明党は、現在正社員の6割程度である非正規の賃金を欧州並みの8割をめざそうと明確な方向性を出した。

賃金の引き上げは、公明党が強く主張して「政労使会議」をつくり、引き上げの環境づくりに役立った。ベースアップが3年続いたのもその成果だ。地域間で差がある最低賃金、地方の賃金水準の引き上げへ、地方にも政労使会議を設けるよう提唱し、現実につくった地域が出てきて促進剤になっている。これからもっと拡大することが重要だ。


"改憲勢力3分の2阻止"はレッテル貼り


国会で中身の議論なく争点にならず


参院選で"改憲勢力3分の2阻止を"と(民進党などが)言っているが、問題の設定自体がとんでもない誤りだ。

まず、国会では憲法のどこをどう変えたらいいのかの具体的な中身の議論が始まっていないし、全く深まっていない。さらに、民進党も未来志向の憲法改正を議論しようと言い、憲法改正を否定していない。そうすると、民進党も含めれば、憲法改正を議論していいとする政党はすでに(国会で改正を発議するのに必要な)3分の2を超えている。

改正と言っても、各党の考え方はいろいろ違う。公明党は、憲法9条を今、触る必要はないし、憲法の国民主権や基本的人権の尊重、恒久平和主義という3原理は非常に大切なもので、守っていくべきものだと考えている。

その上で、時代の変化に伴う新たな価値を加える「加憲」という立場だ。(9条改正を念頭に置き、公明党を含めて"改憲勢力"とレッテル貼りすることは事実と)全く違う。

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