eコラム「北斗七星」

  • 2016.07.08
  • 情勢/社会

公明新聞:2016年7月8日(金)付



「僕の夢は一流のプロ野球選手になることです」「3年生の時から今までは、365日中360日は激しい練習をやっています」。小学校の卒業文集に綴ったイチロー選手の言葉には驚かされる◆メジャーリーガーとして奮闘する42歳の今も、入念なストレッチとトレーニングを欠かさない。他の選手が帰ってもひたすら練習に汗を流し技術を磨く◆「どんな時も手を抜いたことは一度もなかった」と話す通り、彼は凡打になっても全力で疾走する。世界一の安打数に並んだ時も、一塁方向へ弱く転がった打球を捕手が摑み送球したが、彼の足の方が早く一塁を駆け抜けた。「決して諦めない姿勢が何かを生み出すきっかけをつくる」との信念で記録を更新し続ける◆未踏の領域を歩むといえば、囲碁の世界で史上初の全7大タイトルを独占した井山裕太棋士の活躍が注目される。師匠の石井邦生九段は、他の棋士と比較して「技術的には紙一重」と言う。しかし、「終盤の集中力がすごい。悪い碁でも、終盤にひっくり返すことが多い。決して諦めないという執念、強靱な集中力で戦っている」と評価する。本人は「どういう苦しい局面でも、自分を信じることに尽きる」と◆<諦めない執念が勝利の要諦>だろう。参院選は残る2日。最後まで攻め抜いて逆転勝利の"決定打"を放ちたい。(紀)

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