e現場の声生かし活発な論戦 公明

  • 2016.07.13
  • 情勢/解説

公明新聞:2016年7月13日(水)付



地方議会 定例会から



各地の地方議会定例会から、現場の声を生かした政策実現をめざす公明党議員の活発な論戦を紹介する。


障がい者雇用 必要な促進策ただす 相模原市議会で栄議員


栄裕明議員は、障害者雇用促進法の改正により、2018年4月には法定雇用率の算定基礎に精神障がい者が加わることに触れ、全国の実雇用率が法定雇用率に達していない状況も踏まえ、必要とされる障がい者雇用の促進策について市長の見解を求めた。

また、市の児童相談所で起きた人権侵害を取り上げ、県や横浜市、川崎市にある児童相談所との人事交流を通して市の児童相談所職員の資質向上を図るよう提案した。

加山俊夫市長は「市の障がい者実雇用率は県(の数字)を下回りつつも、5年前に比べて改善している」と述べた上で、障がい者雇用の先進的な取り組みを行う事業所見学会の実施を検討すると答えた。児童相談所職員の資質向上については「県や横浜市、川崎市との人事交流を検討する」と答弁した。


食品ロス 削減目標の設定促す 新潟県議会で安沢議員


安沢峰子議員は、食べ残しや売れ残りなどで捨てられる食べ物「食品ロス」について質問した。

同議員は、日本国内の食品ロスが年間500万~800万トンに上り、世界で飢餓に苦しむ人々に援助される食品の量の約2倍に相当することを強調した。その上で、京都市が自治体として初めて食品ロスの削減目標を設定し、2020年までに、ピーク時の00年との比較でほぼ半減させることをめざし、運動していることを紹介。「自治体ごとに削減目標を定めて取り組みを進めることも有効だ」と主張した。

泉田裕彦知事は「有効な手法の一つだと考えられるので、数値目標設定に向けた取り組みを行いたい」と答弁した。


地震対策 市町村支援 強化せよ 和歌山県議会で岩井議員


岩井弘次議員は4月に起きた熊本地震に触れ、和歌山県としての被災地への支援状況のほか、県内での地震対策について質問。「市町村の状況を把握し、あらゆる面から支援していくことが必要」と述べ、避難所のスムーズな運営や食糧備蓄の確保へ向けた県内市町村への支援を強化するよう主張した。

また、エコノミークラス症候群の発症につながる車中泊への対応、住宅の耐震化、家具の転倒防止の取り組みも求めた。

津波対策に関しては「高齢者や要援護者は高台まで走って逃げることが困難」と指摘し、避難タワーの設置を急ぐよう訴えた。

和歌哲也危機管理監は、「エコノミークラス症候群の危険性や運動等による予防策などを(市町村避難所運営マニュアルモデルに)詳細に記載する」と答えた。


移住体験 ガイドブック活用を 岡山県議会で荒島議員


荒島俊造議員は、県の「おかやま創生総合戦略」で掲げる「5年間で移住者1万人」の目標について、「2015年度の移住者は1854人で、このままでは目標数に及ばない」と指摘した上で、「アピールが足りないのではないか」と強調した。

さらに、移住希望者が一定期間、体験入居できる市町村の「お試し住宅」制度に触れ、「(県内の取り組みをまとめた)ガイドブックを作成し、各種イベントや首都圏アンテナショップなどで活用してはどうか」と提案した。

伊原木隆太知事は、お試し住宅に関して「より一層の利用促進を図るため、住宅の写真や利用料金、アクセスなどの情報を取りまとめた冊子を現在作成中である」と報告した。


避難所耐震化 非構造部材も早急に 鹿児島県議会で成尾議員


成尾信春議員は、鹿児島県内の指定避難所の耐震化について質問した。

この中で成尾議員は、熊本地震が発生した時、学校や公民館などの指定避難所で、窓ガラスや照明器具といった非構造部材が破損や落下したことにより、使用できなかった避難所があったことを紹介。鹿児島県も活火山の噴火や大規模地震の発生で、住民に避難指示をする可能性があることから、「いざというときに避難所を万全な状態で運営できるよう、建物だけでなく、非構造部材の耐震化についても進めるべきだ」と訴えた。

古川仲二教育長は、県内公立学校の屋内運動場などにおける非構造部材の落下防止対策が67.9%(今年4月現在)まで完了したとし、「市町村に対し、国の補助制度などを活用した早期耐震化を要請していきたい」と答弁した。

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