e熊本地震からの復旧を促進
- 2016.08.01
- 生活/生活情報
公明新聞:2016年8月1日(月)付
プレミアム建設券を発行割増率25%で総額10億円
塀の補修や耐震工事も対象に
公明議員の提案実る
大分・別府市
大分県別府市は8月9日から、熊本地震によって損壊した家屋などの復旧を支援するため、25%のプレミアムが付く「べっぷ復興建設券」を発行する。公明党の穴井宏二市議の提案が実ったもので、反響を呼んでいる。
震災からの市民生活の速やかな回復を促すとともに、工事の需要を掘り起こし、地域経済の活性化にもつながることが期待されている。
7月14日に開かれた市議会臨時会で、発行経費を盛り込んだ今年度補正予算案が可決された。同券の発行総額は10億円(販売価格8億円、プレミアム分2億円)で、額面5万円の券を2万枚発行する予定。1枚4万円で販売し、1万円がプレミアム分として上乗せされる。
購入限度額は1世帯に付き、全壊で額面500万円(プレミアム分100万円)、大規模半壊・半壊は額面250万円(同50万円)、その他は額面100万円(同20万円)まで。建設事業者が購入希望者に代わり工事見積書、罹災証明書の写しなど必要書類を添えて申し込む。
地震によって損壊した建物の改修工事のほか、市の要綱に基づく耐震工事なども対象。既存の住宅再建支援金などの対象ではない塀や擁壁の補修工事も対象になる。熊本地震による損壊で、すでに支払い済みの工事にも利用できる。希望者は別府市綜合振興センターに申請する。
同市扇山に住む大平正信さん(60)、みさ子さん(62)夫妻も同券の購入対象となる一家。大平さんの自宅は、地震によって塀が崩れ、地盤が沈下するなどの被害を受けた。施工業者が見積もった改修費用は700万円だが、「一部損壊」のため、建設券の購入限度額は額面100万円で、プレミアム分は20万円。正信さんは「助かる。ありがたく活用します」と語っていた。
別府市では2013年度、穴井市議の議会質問もあって建設業の振興を目的とした「BEPPUわくわく建設券」を発行。需要の喚起など一定の経済効果があった。今回の建設券の発行についても、穴井市議が今年5月の市議会全員協議会で提案。同わくわく建設券の制度を基にしたことで、円滑な導入につながった。