eコラム「北斗七星」

  • 2016.08.12
  • 情勢/社会

公明新聞:2016年8月12日(金)付



リオデジャネイロ五輪は早くも中盤戦。これからも日本選手の結果に一喜一憂する日々が続きそうだ。勝っても負けても最後まで力を振り絞る真剣な姿には、見る人の心を打つ輝きがある。それが外国選手であっても拍手を送りたくなる◆落語家の桂歌丸さんは「迎えの拍手なんかなくたっていい。下りるときの拍手が肝心」と師匠に教わったという(『歌丸 極上人生』祥伝社刊)。新米でも面白ければ高座を下りる時に拍手をもらえるが、人気者だろうと話が看板倒れでは客の手は動かない◆鳴り物入りで登場しながら期待を裏切り、流れ星のごとく消え去った政党や政治家は少なくない。一方、最初は無名でも地道に実績を重ね、惜しまれて引退するケースもある。「下りるときの拍手が肝心」は政界も同じではないか◆先の参院選では公明党から6人の新人議員が誕生した。全国各地には当選1回の地方議員も多い。現場の声に丹念に耳を傾け、政策実現に取り組む真剣な姿を見せてこそ、党員や支持者は拍手する思いで応援してくれることを肝に銘じたい。先輩議員がその手本を示すことも大切だ◆もう一つ、歌丸さんが師匠から教わったことは「一番先にお客をつかめ」。一人一人との出会いを大切にしながら、次の勝利へ党勢拡大の上げ潮を築いていきたい。(幸)

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