e楽しく遊んで転倒予防
- 2016.08.12
- 情勢/社会
公明新聞：2016年8月12日（金）付
リハビリにゲーム機活用
党神奈川県議団 デイサービス施設を視察
公明党神奈川県議団（小野寺慎一郎団長）は先ごろ、ゲームマシンを活用した高齢者のリハビリに取り組んでいるデイサービスセンター「かいかや横浜ワールドポーターズ店」（横浜市中区）を訪れ、関係者から話を聞いた。
同施設を運営する株式会社「かいかや」（河村吉章代表取締役社長）は、ゲーム開発やアミューズメント施設の運営を行うバンダイナムコグループの関連事業会社で、県内で三つのデイサービスセンターを運営。また、九州大学病院リハビリテーション部とリハビリ用ゲームマシンの共同開発も行っている。
高齢者は、転倒による骨折が原因で寝たきりとなり、認知症に至るケースが多いため、転倒を予防することが重要。下肢筋力強化と脳の活性化のために開発された「ドキドキへび退治Ⅱ」は、出現する四つのヘビを足で踏みつけることで、下半身に負荷をかけることができる。ゲーム終了後は、得点やヒット率などが表示され、利用者の継続意欲を高める仕掛けになっている。九州大学病院リハビリテーション部の検証では、転倒防止に必要な足の運動効果や脳血流の増加が確認されている。
この日、穴から出てくるワニを手に持ったハンマーでたたくゲームマシン「ワニワニパニック」に夢中になっていた90歳代の女性は「点数が取れるとうれしくて、またやりたくなる。施設に来るのが楽しい」と話していた。河村代表取締役社長は「最大の効果は利用者が自発的に遊ぶようになったこと。利用者間のコミュニケーションも自然と増えた」と報告した。
視察を終えて、党県議団のメンバーは「リハビリも楽しみながらやるという視点が大事だと分かった。今後の施策に生かしていきたい」と語っていた。
