eコラム「北斗七星」
- 2016.09.02
- 情勢/社会
公明新聞:2016年9月2日(金)付
台風10号による記録的な大雨は、北海道や東北地方に大きな爪痕を残した。被災した皆さまに心からお見舞い申し上げます。この10号を含めて8月は台風ラッシュだった。1カ月に四つの台風が日本列島に上陸したのは1962年以来、54年ぶりだ◆ただ、日本に上陸した台風の数は、過去10年間の合計を見ると8月よりも9月が多い。雨が降り続いた地域の中には地盤が緩んでいる所もあり、今後の天候次第では土砂災害も危惧される。まだ続く台風シーズンに備えたい◆天気予報で耳にする用語への理解を深めることも、身を守る上で役立つのではないか。例えば「風速30メートル」といえば秒速で示したものだが、時速にして100キロを超え、「屋外での行動は極めて危険」「走行中のトラックが横転する」ほどの風の強さを意味する◆雨の降り方を表わす用語の中で最も強いのが「猛烈な雨」。「息苦しくなるような圧迫感がある。恐怖を感じる」「車の運転は危険」という降り方だ。これでは避難所への移動は不可能に近いだろう。雨が激しくなる前に避難しておきたい◆こうした気象に関する用語については、詳しい解説が気象庁のホームページに掲載されているので参考にしてほしい。突然襲ってくる地震と違い、台風は進路や上陸時期が予想できる。早めの対応が肝心だ。(幸)