eチーム学校

  • 2016.09.06
  • 生活/生活情報

公明新聞:2016年9月6日(火)付



複雑化する課題に対応
心理、福祉の専門化など 多様な人材、教員と連携
公明が推進 議員立法も提出



政府は現在、教員の負担軽減へ、心のケアの専門家「スクールカウンセラー(SC)」や福祉の専門家「スクールソーシャルワーカー(SSW)」などの専門スタッフを学校に配置し、教員と連携して課題に学校全体で対応する「チーム学校」の構築を進めている。

その背景には、この国ならではの事情がある。いじめや不登校、子育て世帯の生活困窮など深刻化する学校の課題に追われる日本の教員は「世界一忙しい」からだ。

先進国で構成される経済協力開発機構(OECD)が2014年に発表した調査(34カ国・地域)によると、中学校の教員の各国平均勤務時間は1週間で38.3時間。これに対し、日本は約1.4倍の53.9時間と参加国中で最長だった。事務や部活動など授業外の仕事に多くの時間を取られている。

学校スタッフに占める教員の割合は、米国が56%、英国51%で、日本は82%と突出している。日本の教員に求められる役割は大きく、その過重な負担を専門家らで分かち合う発想が「チーム学校」だ。

公明党は、教員が最も大切な「生徒と向き合う時間の確保」を進める観点から、「チーム学校」を毎年度予算要望や提言、国会質問などで訴えてきた。

今年5月には、公明、自民の与党両党で議員立法「チーム学校運営推進法案」を衆院に提出し、現在、継続審議扱いとなっている。SCとSSWの役割を法的に位置付けることなどが法案の柱となっている。

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