e公明党の中南米初訪問

  • 2016.09.06
  • 情勢/国際

公明新聞:2016年9月6日(火)付



平和外交のウイング拡大
臨時国会 参院選公約実現めざす
山口代表がキューバで記者団に



【ハバナ4日=竹内秀伸】キューバを訪問している公明党の山口那津男代表は4日夜(日本時間5日朝)、ハバナで同行記者団と懇談し、今回の中南米訪問の意義や臨時国会の対応などについて、大要次のような見解を述べた。

【中南米訪問の意義】

一、国際社会の平和と安定を確保してこそ、(自国の)繁栄がある。日本の場合は近隣諸国の平和と安定が最優先課題だが、中南米のような遠く離れたところでも、日系人社会があり、貿易や資源確保、物流などで関わりが非常に強い実態がある。

一、(今回の訪問国の)キューバは長く不安定の要因であった米国との国交を正常化させ、コロンビアもキューバの仲介で左翼ゲリラと和平合意し、それぞれ安定と経済発展に向かう。そうしたタイミングでの公明党の訪問は、平和と安定に向けて(各国の)経済発展に協力していく点で、平和外交のウイングを広げ、日本の役割を高めていく一環になっていると思う。

【臨時国会の対応】

一、(臨時国会で重視するテーマについて)参院選で国民に訴えたことが、(先月)政府・与党で決定した事業規模28兆円の経済対策に表れており、実行する最初の手段が臨時国会に提出予定の今年度第2次補正予算案だ。早期成立を期すことは極めて重要だ。

一、消費税率10%への引き上げの2年半延期とそれに関連する法律も作ることになる。10%への引き上げ(で生まれる財源)ですることになっていた政策の中で、年金受給に必要な加入期間を25年から10年に短縮する無年金者対策については、法律を臨時国会で成立させ、来年度で予算措置を講じたい。

一、米国が大統領選挙の最中であり、日本が早期に環太平洋連携協定(TPP)の条約を承認し、関連法案を成立させることは重要だ。(米国とともに)主要なプレーヤーである日本がそこまでいくと、米国に対してもTPPの"提案者"として責任を(果たすよう)促す効果にもつながる。

【憲法改正】

一、(民進党の代表選に立候補した3氏が、衆参の憲法審査会での議論に理解を示す発言をしていることについて)参院選の際、民進党は3分の2(の議席)を"改憲勢力"に取らせないというキャンペーンを張ったが、そうした対応を少し改めようとしているのではないか。

一、憲法改正は国会が議論の土俵だ。各政党や会派がどう議論を進めるべきかでしっかり合意し、議論していく必要がある。公明党としては、新しい議員が増えたので、基礎的な理解を深め、共通認識を持った上で、議論していくスタンスで臨もうと思う。いつから、どう党内議論を進めるかは、党内で検討していきたい。

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