e復旧・復興、全力で進める
- 2016.09.06
- 情勢/社会
公明新聞:2016年9月6日(火)付
台風10号被害の実態調査
岩手・釜石市で井上幹事長
公明党の井上義久幹事長は5日、台風10号による記録的な大雨で高潮や河川の氾濫による被害を受けた岩手県釜石市を訪れ、被災状況を調査した。党岩手県本部の小野寺好代表(県議)らが同行した。
井上幹事長らはまず、同市箱崎町にある釜石東部漁業協同組合の事務所を訪れ、小川原泉・代表理事組合長らから、サケ・マスのふ化場、養殖施設、仮宿漁港内の被害状況を聴取。漁業者からは「東日本大震災後に新しくそろえた漁船や機械、網などがダメになった」「震災後、やっと安定し始めていただけに立ち直れない」「秋にサケの漁期が迫る中で影響は大きい」などの意見が出た。
続いて一行は、鵜住居川の水位上昇と土砂や流木の流出で道路や橋が寸断され、一時、住民が孤立状態となるなどの被害を受けた同市橋野町を視察。橋の土砂や流木の撤去作業を行っていた住民を激励するとともに、決壊した道路の早期復旧や、濁流でえぐられた川岸などの整備で要望を聞いた。地域に住む女性は「沿海部だけでなく、川沿いの災害対策も万全にしてほしい」と語っていた。
この後、同市役所で野田武則市長と懇談。野田市長は今回の台風による被害状況や対応を説明をした上で、「近年の気候変動を踏まえて、東北地方も今後は短時間に記録的な雨が降る場合に備えなければならない」と指摘し、津波・高潮の被害を軽減するために消波ブロックの設置基準見直しなどを求めた。
視察を終え、井上幹事長は、「ようやく震災復興が進んできた中で住民のショックは計り知れない。関係者が再び前を向いて進めるよう、県議・市議と連携しながら台風被害も含めた復旧・復興に全力で取り組む」と語った。