e経済対策 地方と中小企業が主役
- 2016.09.16
- 情勢/経済
公明新聞:2016年9月16日(金)付
水道管の更新など 地域密着型の投資策に
日商の総会で山口代表
公明党の山口那津男代表は15日、日本商工会議所(日商、三村明夫会頭)が都内で開いた通常会員総会であいさつし、経済の好循環をさらに拡大させるため、中小・小規模企業支援に全力を尽くす考えを示した。山口代表のあいさつは、大要、次の通り。
【第2次補正予算】
一、今回の経済対策は、1億総活躍社会の実現に向けた子育て、介護の環境整備や訪日外国人観光客の増加に向けたインフラ整備など、未来につながる投資が中心だ。水道管の更新や浄化槽の設置を含めた上下水道などの生活密着型のインフラ投資や、リニア中央新幹線や整備新幹線の建設加速などが盛り込まれ、地方や中小企業が主役となる投資策となっている。
一、日本経済の発展のためには、屋台骨とも言うべき中小・小規模企業の力強い前進が不可欠だ。この経済対策が盛り込まれた2016年度第2次補正予算を臨時国会で早期に成立させ、実現に向けてしっかり取り組んでいく。
【中小企業支援】
一、(経済成長のためには)国内企業の99%を占める中小企業の取り組みを後押しし、成長と分配の好循環を生み出すことが重要だ。経営の相談がワンストップ(1カ所)でできる「よろず支援拠点」を倍増し、経営指導員の大幅な増員を図るとともに、海外展開を含めた販路開拓の支援体制を充実させる。
一、生産性向上へ産業構造の革新を図るため、中小企業がITを効率よく導入できるような取り組みも推進していく。下請けの利益を保護し、取引の適正化も推進するために下請法や独占禁止法などの運用強化を図るとともに、下請け企業の価格交渉力の支援に全力で取り組む。
【賃上げ・働き方改革】
一、「中小企業等経営強化法」を活用し、生産性向上や資金繰りの支援強化をはじめ、賃金引き上げのための環境整備を強力に進めるとともに、従業員の働きやすい環境の整備も重要だ。同一労働同一賃金の実現や「地方版政労使会議」を強化し、働き方改革を社会に浸透させていく。
台風豪雨被害、機敏に対応
【台風豪雨被害】
一、8月から9月に掛けて、相次いで台風が襲来し、岩手県や北海道をはじめ各地で甚大な被害が生じた。中小企業にも被害が及んでいるという厳しい実情だ。
一、私自身、11日に北海道の南富良野町の現場を訪れ、翌日の政府・与党連絡会議の席上で状況を報告。一日も早い激甚災害の指定を政府側に強く求めた。14日、安倍晋三首相も北海道十勝地方を訪問し、16日に激甚災害指定の閣議決定をする方針を明確にした。このように政府と与党がしっかり連携をして、現下の状況に機敏に対応していく姿勢が重要だ。