eコラム「北斗七星」
- 2016.09.23
- 情勢/社会
公明新聞:2016年9月23日(金)付
つい先日、母校の小学校のクラス会を開いた。4年に1度、夏季五輪・パラリンピックの年に集うが、当時の担任の先生も毎回、電車に乗ってやって来る。卒業から40年経って"生徒"は中年だが、先生を囲んで"あの頃"に戻り、皆の心もリフレッシュ。来年80歳になる先生も元気で何よりだった◆リオデジャネイロ・パラリンピックの日本選手で最年長、車いす卓球の別所キミヱ選手(68)は「障がいなんて関係ないよ」と若々しかった。常に「4年」を見つめながらリオを迎えた4回連続出場の雄姿を見て、心が洗われた◆今回もたくさんの感動をくれた五輪・パラリンピックの選手たちは、熱戦を終えたいま、次の4年を見据えて、心をリセットしていることだろう◆4年サイクルの開催は、紀元前から始まった古代オリンピックに由来し、幾多の歴史を刻み定着している。そして夏季五輪の年は通常、うるう年に重なり、4年に1度、地球の公転に合わせるため、365日に1日足してリセットする年だ◆日本勢のメダルラッシュに沸いた平和の祭典が幕を閉じたいま、私たちも2020年へ、心をリセットする良い機会かもしれない。4年後の自分の年齢を数えてため息をつく人がいるかもしれないが、別所選手はリオで卓球への思いを語っていた。「年齢は関係ない」と。(三)