eコラム「北斗七星」

  • 2016.10.11
  • 情勢/社会

公明新聞:2016年10月10日(月)付



今年のプロ野球は、セ・パとも"よもや"と思わせる優勝だった。広島は、四半世紀ぶりに覇者となった。この25年、何度もペナント争いに絡みながら跳ね返されてきただけに、2位とのゲーム差が大きくなっても「監督が胴上げされるまでは分からない」と半信半疑だったファンも多いはずだ◆一方の日本ハムは、大きく引き離されていたソフトバンクに追い付いての大逆転優勝。6月24日時点で最大11.5ゲーム差となったときは正直、ファンもあきらめ半分だったのではないか。それでも栗山監督は、「まだ試合数が半分以上残っている」「今できることをすべてやり切る」と決意した、と当時を振り返る◆両チームに共通しているのは若手の台頭。ともに選手の育成上手といわれてきたが今年、その花が開いた。ここ一番でチームを立ち直らせてきたのは鈴木(広島)であり大谷(日ハム)らで、入団5年未満の選手たちだ◆そうした選手を使いこなした首脳陣の采配もまた、今年は両球団が光っていた。「采配がズバリ的中」と評価されたシーンが随所で見られた◆"よもや"の優勝は裏返せば、地道な努力の積み重ねが実って"ついに実現"したということだ。12日から日本シリーズ出場を懸けクライマックス・ファイナルステージに臨む両球団。熱戦を期待したい。(爽)

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