e野党共闘 「共産色」排除に躍起な民進

  • 2016.10.13
  • 情勢/社会

公明新聞:2016年10月13日(木)付



衆院東京10区、福岡6区の2補欠選挙が11日、告示された。民進、共産など野党4党は、告示直前の今月5日になって候補を民進党公認に一本化したが、「民進、共産両党の間で同床異夢の面もあり、火種を残した格好」(6日付「読売」)で、結束に不安を抱えているのが実情だ。

民進党は新体制になっても、野党との"共闘路線"を維持する方針ではあるが、「党内では参院選以上に衆院選での共産との共闘に抵抗感が強い」(12日付「朝日」)らしい。候補者調整に当たって民進党執行部は、野党共闘から「共産色」を薄めたいというのが本音だったようで、共産党が自主的に候補を取り下げる形にこだわり、推薦も政策協定も拒んだのは、そのためだとの見方がもっぱらだ。

一方、候補の取り下げを求められた上、推薦も拒否された共産党。だが、小池晃書記局長は「補選に限っての特別な対応だ」と前例にならないようクギを刺し、「総選挙は相互協力。一方的に我が党が(候補者を)降ろすことにはならない。お互いに『推薦』して戦うことが必要だ」とけん制を忘れなかった。

候補者の位置付けについても、「野党統一候補」と掲げる共産党に対し、民進党は「どういう解釈でどう応援していただくかは各党の立場による」と素っ気ない。蓮舫代表は11日、東京10区の応援演説で「野党共闘」に一言も触れることはなかった。

これでは「他の野党には『我々に票だけ回せというのは虫が良すぎる』との不満もくすぶっている」(12日付「読売」)というのも当然。それでも「共産色」を薄めることに執心する民進党は、補選とはいえ、衆院選で共産党と手を握ったとは見られたくないようだ。(青)

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