e世界に響け沖縄魂

  • 2016.11.07
  • 情勢/国際

公明新聞:2016年11月5日(土)付



第6回世界のウチナーンチュ大会開催
海外7000人超が集う
深まる絆、5年後の再会約す



世界各国のウチナーンチュ(県系人=沖縄県出身者やその子孫)が5年に1度、故郷であるオキナワに一堂に会する祭典「第6回世界のウチナーンチュ大会」(同大会実行委員会主催)が10月30日、5日間の全日程を終え、那覇市の沖縄セルラースタジアム那覇で開かれた閉会式・グランドフィナーレで感動と興奮のうちに幕を下ろした。同大会には28カ国・地域から過去最多となる7297人が参加。10月30日を「世界のウチナーンチュの日」に制定することが宣言された。次回大会は2021年に開催される予定で、参加者は5年後の再会を固く誓った。

沖縄は戦前、戦後を通して多くの移民を送り出した国内でも有数の移民県。19世紀末にハワイ、米国本土への移民から始まった。移住先はその後、ブラジルやペルー、アルゼンチンなど南米を中心に拡大。多くのウチナーンチュが海を越え、各国に広がっていった。現在、世界で活躍するウチナーンチュは五大州に約42万人いるという。

移住した当時、ウチナーンチュたちは過酷な労働契約や人種差別、戦争などに苦しみ、多くの困難に直面したが、互いに助け合い、苦難を乗り越え、各地に根付いてきた。そうした歴史の中で、沖縄の伝統文化を守り、次世代を担う子孫に沖縄の心を伝えてきた。

同大会期間中は海外のウチナーンチュと県民が各地で交流。親戚や友人との再会、新たな出会いの喜びにあふれ、沖縄の伝統文化に触れた感動が広がった。また、県人会長・ウチナー民間大使会議や世界若者ウチナーンチュサミット、空手・古武道交流演武祭など関連イベントも多数開かれ、県系人らでにぎわった。


ウチナーンチュの日制定

一連のイベントを終えて行われた30日の閉会式には、国内外から1万5395人(主催者発表)が参加。同大会実行委員長の翁長雄志知事が、10月30日を「世界のウチナーンチュの日」とすることを宣言すると、会場は万雷の拍手と歓声に包まれた。翁長知事は「ウチナーンチュであることを誇りに、在住国でも、なお一層、活躍してほしい」と期待を込めた。

来賓として参加した鶴保庸介沖縄担当相は「ウチナーンチュが持つパワーの大きさを実感した。今後も沖縄の振興策を一歩も二歩も進めていく。皆さまと活力ある沖縄の未来を切り開いていきたい」と語った。

グランドフィナーレでは、ウチナーンチュ全員でカチャーシー(手踊り)を舞い、心を一つにした。至る所で「ウチナーンチュ」コールが鳴り響き、別れを惜しみ抱き合う参加者の姿が見られた。

大会を終えて海外に戻っていくウチナーンチュたちは固く誓う。「5年後に、また必ず会いましょう! それまでお元気で!」


公明議員も歓迎  国際交流、県系人支援に全力

公明党沖縄県本部(金城勉代表=県議)は、沖縄を国際交流拠点の場と位置付け、同大会の開催を強く後押しするとともに、海外の県系人に対する支援を一貫して訴えるなど、"ウチナーネットワーク"の構築に全力を挙げてきた。

同大会の開会式や閉会式には公明党の県議らが出席し、海外のウチナーンチュを温かく歓迎。終了後、金城県代表は「ウチナー文化のパワーが発揮された大会となった。万国津梁(世界の架け橋)の県民の血は間違いなく生きている。"ウチナーネットワーク"は、まさに沖縄の宝だ」と強調し、さらなる県系人の交流強化に取り組む決意を表明した。

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