eTPP承認案可決

  • 2016.11.07
  • 情勢/社会
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公明新聞:2016年11月5日(土)付



海外の需要取り込む
国内企業のリスク軽減
衆院特委で岡本氏討論



衆院TPP特別委員会は4日、環太平洋連携協定(TPP)承認案と関連法案の採決を行い、自民、公明の与党両党と日本維新の会の賛成多数で可決した。

委員会の冒頭、山本有二農林水産相は、強行採決に言及した自身の発言を「冗談」と述べたことなどについて「不用意な発言でご迷惑をお掛けしたことをおわびする。発言を撤回する」と謝罪。一方、民進、共産両党は山本農水相の辞任を要求して特委を退席。採決前に戻った両党は、塩谷立委員長(自民)の席を取り囲んで怒号を上げた。

採決に先立ち、賛成討論に立った公明党の岡本三成氏は「人口が減少する日本が将来にわたり経済を成長させるには、海外の需要を取り込んでいくことが重要だ」と述べ、TPPの意義を高く評価した。

また、国内企業の海外展開に関して、「他の参加国で工業製品の99%の関税が撤廃されることや、投資や知的財産を保護するルールにより海外展開に関わるリスク(危険性)が大幅に軽減される」などと述べ、メリットが多くなることを強調。海外ビジネスの経験が少ない中小企業でも海外展開しやすくなるため、「TPPは大企業のみならず、中堅・中小企業にこそ大きなチャンスをもたらす」と訴えた。

さらに岡本氏は、国内対策を盛り込んだ関連法案について「牛や豚(の畜産農家)の経営安定対策を法制化するほか、著作権法の非親告罪化(著作権者の告訴がなくても捜査や起訴ができるようにすること)も対象を限定し、2次創作が萎縮しないよう配慮するなど、国民の懸念を払拭する内容となっている」と力説した。

TPP承認案と関連法案の採決については、与野党がいったん2日の特委、4日の衆院本会議で行うことで合意。しかし、1日夜の山本農水相の失言に民進、共産の両党が反発したことを受け、与党は2日の特委採決を見送っていた。

4日も特委での採決をめぐり与野党が断続的に協議。民共両党が農水相の辞任をかたくなに求め続けたため、与党は特委の開会に踏み切り、両案は日本維新の会の締めくくり質疑の後、与党両党と維新の3党による賛成討論が行われて採決された。

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