eTPPは成長戦略の要

  • 2016.11.07
  • エンターテイメント/メディア

公明新聞:2016年11月7日(月)付



衆参憲法 審査会 慎重、丁寧に議論すべき
NHK番組で斉藤氏



公明党の斉藤鉄夫幹事長代行は6日午前、与野党の幹部と共にNHK番組「日曜討論」に出演し、環太平洋連携協定(TPP)の早期承認を訴えた。年金額改定ルールなどを見直す国民年金法改正案については「将来世代の年金を確保するものだ」と力説。今月、再開予定の衆参憲法審査会に対する見解も述べた。発言の要旨は次の通り。


【TPP】

一、自由貿易こそ日本の成長戦略の要だ。世界で保護貿易の流れが強まる中、日本が生きていくには(TPPで)自由貿易の枠を拡大しなければならない。世界銀行も、TPPによって日本経済が発展すると試算している。

一、(米大統領選の2候補がTPP反対を表明していることについて)米国は大統領選で内向きになっている。逆に日本が世界の平和と安全、経済のために、先頭に立ってTPPを推進するべきだ。また、新大統領が交渉のやり直しを求めても、それを認めるわけにはいかない。早く批准する必要がある。

一、(TPP承認案と関連法案について)8日には衆院を通過させたい。当初、野党も4日の本会議採決は認めていた。ある程度、審議は深まったと認識したからこそ、そういう合意をしたのではないか。

一、TPPに不安を抱く農家もいる。丁寧な議論とともに、しっかり対策を取るということを政府も分かりやすく答弁するべきだ。


【核禁止条約】

一、(国連で採択された、核兵器禁止条約の交渉開始に関する決議に日本が反対したことについて)日本が提案した核兵器全面廃絶に向けた決議は核保有国も賛成して採択されている。一方で、(交渉開始の)決議は核保有国と非保有国の溝を深め、かえって核廃絶を遠ざける内容だった。だから、核保有国やそれに関連する国は賛成しなかった。


【年金改革】

一、"年金カット法案"との批判は全く違う。物価と現役世代の賃金が上昇していれば年金額は下がらない。賃金が(物価以上に)下がった場合は、賃金の水準に合わせて年金額を決めるということだ。

一、これまで賃金下落時に年金の給付水準を下げなかったため、現役世代の所得に対する年金の所得代替率は(2004年の約59%から)直近で60%を超えている。年金の原資(保険料収入、国庫負担、積立金)は決まっているため、今の給付水準が高ければ、その分、将来世代の年金は減ってしまう。法改正は世代間の公平や年金の長期安定、将来世代の給付確保のためだ。

一、低所得・低年金者に対しては、(改正法施行前に)最大年6万円の福祉的給付の支給が始まることも決まっている。


【憲法審査会】

一、憲法改正は、最終的には国民投票になるが、国民分断の投票にしてはならない。国会が改正を発議する場合は大方の政党が加わる形にするべきだ。憲法審査会では、どういうことが大方の賛同を得られるのかについて慎重に、また丁寧に時間をかけて議論する必要がある。

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