e憲法3原理 今後も堅持
- 2016.11.18
- 情勢/社会
公明新聞:2016年11月18日(金)付
「押し付け論」に賛同できず
衆院審査会で北側副代表
17日の衆院憲法審査会で、公明党の北側一雄副代表(党憲法調査会長)は、現行の日本国憲法が占領下で作られた「押し付け憲法」であるとする意見について、「賛同できない」との認識を表明した。さらに、現憲法は「優れた憲法」と強調し、国民主権、基本的人権の尊重、恒久平和主義の3原理は「今後も堅持されなければならない」として、「加憲」方式で改正論議を着実に進めるべきとの見解を表明した。
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北側副代表は、現憲法が日本国民の意思を十分に反映する形で制定された経緯を振り返りながら、「何よりも日本国憲法はこの70年、国民に広く浸透し支持されてきた。"押し付け憲法"という主張自体、今や意味がないと言わざるを得ない」と語った。
この中では、現憲法案が枢密院、衆院、貴族院で多くの修正を経て、それぞれ圧倒的多数で可決、成立したことに言及。特に、衆院では、天皇制の存置や憲法9条の規定を問題視した共産党(6人)など8人が反対したのに対し、421人もの多数が賛成したことを指摘した。
また、現憲法が果たしてきた役割については、「わが国の民主主義を進展させ、戦後日本の平和と安定、経済発展に大きく寄与してきた。国際社会からの信頼も広げてきた」と強調。
制定70年を迎える中で現行規定に不都合がある場合は、基本原理は維持しながら条項を加えていく「加憲」方式で、着実に改正論議を進めるべきとの考えを示した。
その上で、憲法改正の国民投票法では、憲法全体や数多くの項目の改正案を一括で国民投票にかけることは想定されていないとして、「現実的にも『加憲』という方法で憲法改正論議を進めるしかない」と指摘した。
結びに、今後の憲法論議のあり方について(1)国民にオープンに論議を進める(2)これまで通り少数意見に配慮し、発言の機会を保障する(3)時の政局から一歩離れて、冷静に憲法論議を積み重ねる―の3点を確認し、着実に議論を進めるよう訴えた。
同審査会では、公明党の太田昭宏全国議員団会議議長も意見表明した。