e学校設備の改善提言

  • 2016.11.24
  • 情勢/社会

公明新聞:2016年11月24日(木)付



市内55施設を総点検
図書室充実、トイレ洋式化など
岡山・公明党玉野市議団



岡山県玉野市の公明党市議団(三宅一典団長)はこのほど、市内の学校や幼稚園、保育所など教育現場を中心に計55施設で聞き取り調査を展開。各施設の図書室やトイレの現状について"総点検"を行った。これを基に10月26日、改善策などをまとめた、8項目にわたる提言書を黒田晋市長に提出した。

この調査活動は、教育環境の向上をめざし、8月16日から10月20日にかけて実施。調査項目を、図書室の利用状況とトイレの設備環境として、市内の小学校(14カ所)、中学校(7カ所)、市立高校(2カ所)のほか、幼稚園(7カ所)や保育所(11カ所)、認定こども園(3カ所)などを実地調査した。

調査で明らかになった課題の解決に向けた提言書では、学校の図書室に関して「障がいのある児童・生徒も利用できるよう、図書館の利用条件や環境整備が必要である」と主張。「発達段階や障がいの状態に応じた読み聞かせや大型活字本の活用、点訳や音訳、対面朗読サービスなどによる読書支援の体制を構築すべきだ」と提唱している。

また、幼稚園や保育所の読書環境について、「各園では読書に対するさまざまな取り組みがされているが、幼稚園や保育所の図書室は、学校図書館法の範囲外であるため、専門的な視点の読書推進が十分でない」と指摘。その上で、幼稚園に対して行われている司書選書による市の配本サービスを保育所まで拡充し、就学前教育の充実を図るよう求めた。

一方、学校トイレの環境改善については、洋式化の促進を要請。「市内の学校(小・中・高)の約7割が和式トイレであり、特に小学校低学年の児童は和式に慣れず、粗相してしまうことが多い」として、洋式化により排せつを我慢することが減り、子どもたちの健康を守ることにつながると訴えている。

さらに、学校は災害時の避難所になるため、「子どもから高齢者までが安心して使用できる状態になっているか。学校に通う児童・生徒だけでなく、地域住民のためにも学校トイレの改修は急務」と訴え、災害時に対応したトイレ環境の整備を要請した。

党市議団は、あらゆる課題を探るため、今後も調査項目を検討して総点検運動を行う方針。三宅団長は「『調査なくして発言なし』が公明党の原点。現場の実態を踏まえた政策提言に取り組んでいきたい」と述べていた。

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