eSDGs(持続可能な開発目標)達成へ
- 2016.12.05
- 情勢/国際
公明新聞:2016年12月3日(土)付
「人間の安全保障」理念に
党推進委が 政府に要望 NGO、企業などと連携強化
SDGs17の目標
1、貧困をなくそう
2、飢餓をゼロに
3、すべての人に健康と福祉を
4、質の高い教育をみんなに
5、ジェンダー平等を実現しよう
6、安全な水とトイレを世界中に
7、エネルギーをみんなに そしてクリーンに
8、働きがいも 経済成長も
9、産業と技術革新の基盤をつくろう
10、人や国の不平等をなくそう
11、住み続けられるまちづくりを
12、つくる責任 つかう責任
13、気候変動に具体的な対策を
14、海の豊かさを守ろう
15、陸の豊かさも守ろう
16、平和と公正をすべての人に
17、パートナーシップで目標を達成しよう
公明党のSDGs(持続可能な開発目標)推進委員会(座長=谷合正明参院議員)は2日、首相官邸で菅義偉官房長官に対し、政府のSDGs推進本部(本部長=安倍晋三首相)が今月中に策定予定の「SDGs実施指針」に関して要望を行った。
SDGsは、2030年までに「誰一人取り残されない持続可能な社会」の実現をめざし、昨年9月の国連サミットで採択された国際目標。貧困や飢餓の根絶、環境対策、平等の実現など17項目からなる。これには、開発途上国だけでなく、日本を含む先進国が取り組むべき課題も多く含まれており、目標達成には、政府、地方自治体、国際機関と、NGOや企業などの連携が不可欠だ。
席上、谷合座長は、「要望には党推進本部の会合で受け止めたNGOや企業、国連関係者などの思いを反映している」と強調。その上で、SDGsに盛り込まれている「人間の安全保障」の理念について「政府の実施指針でも指導理念として明確に位置付け、SDGsを推進すべき」として、日本が国際協力で主導的役割を果たすよう訴えた。
さらに、推進体制について(1)関係者と幅広く連携できる体制の整備(2)民間企業の取り組みを後押し(3)地方自治体との連携強化(4)国内の認知度を高めるための広報・啓発―などを要請。また、未来を担う子どもたちにSDGsを根付かせるため、「教育に取り込むことが重要」と強調した。
特に、17項目の目標の中でも優先して取り組むべき事項として子どもの貧困対策を挙げ、「子どもの将来に大きな影響を及ぼすだけでなく、社会全体にとっても大きな損失をもたらす」と力説。ジェンダー(社会的性差)の平等と、途上国のSDGs達成を支援する政府開発援助(ODA)予算の拡充の必要性を併せて指摘した。
菅官房長官は、2日に成立した休眠預金法がSDGsの推進に活用できると述べるとともに、政府としても「しっかりやっていく」と応じた。