e鳥インフル「封じ込め」に総力
- 2016.12.06
- 情勢/社会
公明新聞:2016年12月6日(火)付
万全な警戒、防疫態勢を
殺処分担当者の心のケアも
政府・与党会議で山口代表訴え
政府と自民、公明の与党両党は5日昼、首相官邸で連絡会議を開き、席上、公明党の山口那津男代表は、新潟、青森両県で相次ぎ確認された高病原性鳥インフルエンザに関して、「例年より早い時期の被害だ。厳重な警戒は当然として、関係各省が緊密に連携し、徹底した防疫措置に万全を期してもらいたい」と訴えた。
山口代表は、養鶏場の金網やネットの隙間からウイルスを持った鳥などが侵入し、感染が拡大する危険性もあるとして、全国的な点検作業を行うべきだと強調。また、被害に遭った養鶏業者に対して、鶏を殺処分した際の損害が全額補償される措置を周知徹底するとともに、風評被害の防止に向けた正確な情報提供や鳥の埋却用地の確保、殺処分に当たった職員などへの心のケアを含め、現地に寄り添った支援を求めた。
漆原良夫中央幹事会会長は、3、4日に新潟県関川村と上越市を訪れ、防疫作業の進捗状況などを調査した模様を報告。現地からの要望として、埋却で周辺環境に影響が出ないようにしてもらいたいと訴えた。
安倍晋三首相は鳥インフルエンザの「封じ込め」へ「やれることは全てやるとの考えで、万全を期したい」と述べた。
対北朝鮮 日米韓で緊密に連携
北朝鮮による挑発行動や核・ミサイル開発に対して山口代表は、「日米韓が緊密に連携し、情報収集や分析、警戒監視をしっかり行ってほしい」と要請。その上で、日本独自の制裁強化に全面協力する意向を示し、「必要に応じてさらなる追加措置を検討し、日米韓で時期を合わせて公表するなど、効果的な圧力がかかるよう工夫して取り組んでほしい。同時に、対話の道も閉ざしてはならない」と力説した。
今月15、16日に行うロシアのプーチン大統領との会談について首相は、「胸襟を開いて率直に議論し、平和条約締結交渉を前進させたい。1回の会談で解決できる問題ではないが、着実に一歩一歩、前進させたい」と強調。これに対し山口代表は、「経済協力を含め、平和条約の締結に向けた着実な一歩が進み、実りある会談が実現できるよう期待している」と応じた。
2017年度予算編成と税制改正については、取りまとめに向け首相が与党の協力を求めたのに対し、山口代表は「政府・与党で力を合わせ、国民生活に資する予算、税制を仕上げたい」と語った。